Mスポーツ・フォードのチーム代表、リチャード・ミルナーは、フォード・フィエスタ・ラリー2 MkIIの改良に手応えを感じており、今シーズンのWRC2タイトル争いでもこのマシンがコンペティティブな戦いを続けると自信を見せている。
WRC第7戦ラリーエストニア(グラベル)では、ヤリ・フッツネンがアップグレード版のフィエスタ・ラリー2 MkIIをドライブし、部門4位でフィニッシュした。
今回の改良ではエアロダイナミクスを見直し、リヤウイングを改良。車体後部に接続するエンドプレートを長くし、ウイング中央部に仕切りをつけた。サイドミラーも改良され、トップカテゴリーマシンのプーマ・ラリー1に近いものとなっている。エアロに加えて新しいサスペンションパッケージも投入され、高速グラベルでのハンドリングが向上された。
WRCエストニアのオープニングステージでトップにつけたフッツネンは、週末の間にセカンドベストタイムもマークしたが、金曜日にトラブルに見舞われマシンのポテンシャルを存分に発揮することができなかった。
「ヤリのマシンに行った変更に対するフィードバックは、いずれもポジティブなものだった。金曜日に発生したトラブルは、マシンに行った改良のどれとも関係していない」とミルナー。
「順調に進んでいる時にヤリとこのマシンが見せることができたスピードには満足している。エストニアのような高速ラリーでは、一度タイムをロスしてしまうと取り戻すのがすごく難しくなってしまう。それが今回のエストニアで起きてしまったが、今回投入したパーツには自信を持っているし、マシンには戦うために必要なスピードがあることも分かっている」
フッツネンは、来週開催されるWRC第8戦ラリーフィンランド(グラベル)では、初めてフォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1で参戦する。Mスポーツ・フォードはこのフィンランドに、フッツネンのほかクレイグ・ブリーン、アドリアン・フルモー、ガス・グリーンスミス、ピエール‐ルイ・ルーベをエントリーさせ、5台のラリー1マシンを走らせる。一方で、WRC2にはチームとしてはエントリーしていないが、チェコのマルティン・プロコップがプライベート参戦でフォード・フィエスタ・ラリー2 MkIIをドライブする。