今週のWRC第8戦ラリーフィンランド(グラベル)でラリー1マシンデビューを果たすヤリ・フッツネン。Mスポーツ・フォードのチーム代表のリチャード・ミルナーは、フッツネンに期待するのはラリーをフィニッシュすることだけとして、不必要なプレッシャーを与えないことを明言した。
フッツネンは、前戦エストニアではWRC2に参戦していたが、地元の期待がかかるフィンランド戦ではフォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1をドライブする。
Mスポーツ・フォードからWRCフィンランドに参戦したフィンランド人ドライバーにはこれまでマーカス・グロンホルム、ミッコ・ヒルボネン、ヤリ‐マティ・ラトバラなどがいるが、ミルナーはフッツネンに重すぎる期待がかからないように語っている。
「現実的にならなくてはいけない」とミルナー。
「このようなマシンにいきなり乗ることになるので、ラリー1マシン勢の最後尾というのは、ある意味予想していることだ。特にフィンランドのような、非常に速度域の高いイベントではね」
「彼はまだ、このマシンの限界や色々なことへの理解を進めている最中だ。とにかく現実的にならなくてはいけない。自分としては、彼には自分らしいラリーをして週末を通して成長してもらいたいというのがすべてだ」
フッツネンは、先月のラリーエストニアの前に、初めてプーマ・ハイブリッド・ラリー1のテストを行っている。
ミルナーは「テストはとても順調で、彼も心からエンジョイしていたが、週末を通して進歩しながらラリーをフィニッシュする以外のことを期待するのは酷な話だ。このマシンでどれだけ速く走ることができるかを理解しようとすることが一番。そして、このマシンの限界を理解することだ」
現在28歳のフッツネンは、母国のWRCにはこれまで5回参戦しており、うち3回は部門ポディウムでフィニッシュ。初めてWRC2で参戦した2017年には優勝を飾っている。