WRCフィンランド、フィニッシュ後の各ドライバーからのコメント(抜粋)。今季5勝と絶好調で母国からの声援も受けるカッレ・ロバンペラからの追撃を振り払い、今季2勝目をマークしたオィット・タナック。マシンのパフォーマンスにはまだ満足は得られないものの、この先の希望が見えてきたポジティブな手応えを明かした。
(カッコ内は順位の前日比)
[ヒョンデ・モータースポーツ]
ヒョンデi20 Nラリー1
■オィット・タナック/総合優勝(=)
パワーステージ順位:4位
「これが特別な勝利であることは、疑いようがない。キャリアの中でたくさん勝利を収めてきたが、今回は文句なしにベストと言える一勝。ラリーの出だしから首位に立ち、アドバンテージを築くことができた。そこからは、状況をマネージメントすることが中心になった。マシンのパフォーマンスには心からハッピーとは言えないが、それでもいいペースを出すことができた。このリザルトは、懸命な作業の表れであり、もっといいパフォーマンスを出せるチャンスもあるので、今後も改良を続けていかなくてはならない。望みを与えてもらった」
■ティエリー・ヌービル/総合5位(=)
パワーステージ順位:5位
「タフな週末になったが、エストニア同様、ここではこういうことになることは分かっていた。2戦続けて同じような性格のラリーが続いたが、こうしたコンディションではいつも少し苦戦する。ターマック連戦があったらよかったのだが、次は母国でのイープルなのでいい仕事をするために全力を尽くしたい。オィットは今週、いいパフォーマンスを披露した。スタートからペースをつかみ、戦いの舞台に上がってもリズムを維持することができた。彼がハードに攻めなくてはならなかったことは顔を見れば分かる。彼にも、チームにとっても素晴らしいリザルトだ」
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタGRヤリス・ラリー1
■カッレ・ロバンペラ/総合2位(=)
パワーステージ順位:1位
「タフな戦いだったが、全体としては満足していいと思う。午前中は、オィットがリスクを負った走りをしていたが自分たちはリスクを回避したので、彼に追いつくのはほぼ無理なことはかなり明白だった。だから、僅差を保つようにして、彼の速さに対応し、それからパワーステージではまたプッシュして5ポイントを獲得した。もちろん、母国ラリーで勝てたら良かったが、金曜日に砂利掃除をしなくてはならなかったことを思えば、自分たちの仕事はかなり誇れるものだと思う。追いつこうとしたし、精いっぱいやったが、それでもポイントリードを広げることはできた」
■エサペッカ・ラッピ/総合3位(=)
「フィニッシュにたどりつけて本当に良かった。土曜日のことを含めたくさん不運があったので、今日はあの転倒の後でも走行を続けられてラッキーだった。本当に驚いたよ。あのコーナーのことはよく知っていたし、1回目の走行で出口にスペースがあることを確認していたが、2回目の走行では深い轍ができていて、それで一気に転倒してしまった。“1000湖ラリー”だったおかげで、マシンのための水を汲むことができた。すべての問題を修復してパワーステージを迎えたが、最初の加速でルーフのほとんどを失ったので、車内は風とノイズがひどかった。ひとつのラリーで盛りだくさんのことが起きたので気分は複雑だが、ポディウムに上がれてハッピーだよ」
■エルフィン・エバンス/総合4位(=)
パワーステージ順位:3位
「少しフラストレーションのたまる週末だった。そう悪い感じではない時もあったが、ほかの週末以上にマシンのフィーリングに苦戦する時もあった。マシンは良かったが、最後のもう少しの自信に欠けていた。週末の間にかなりの変更を行い模索したが、それが悪くなってしまうこともあった。今日は争うものがあまりなかったので、違うことを試す機会に使った。パワーステージでは自分の走りにはあまり満足していなかったが、それでもボーナスポイントを獲得できたことは活かしていける」
[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1
■ガス・グリーンスミス/総合7位(=)
「午前は全般的に速さがなく、これで気落ちしてしまったのだと思うが、午後はいい走りができたし、週末を通しては本当にいい前進ができた。自分のドライビングをとても楽しめたし、ベルギーでもこの流れをつなげていくことを楽しみにしている」
■ヤリ・フッツネン/総合9位
(マニュファクチャラーズ選手権ポイント対象外)(↑)
「ミスなくこのラリーをフィニッシュできて、いいステージもあったので素晴らしい気分。小さなトラブルが起きた時は少し自信も失ったが、かなりポジティブな週末になったと思うので、満足していいと思う」
■アドリアン・フルモー/総合18位(↑)
「金曜日のトラブルが残念だったが、この素晴らしいステージで興味深いペースを出すこともできた。このラリーをこのマシンで走るのはとても楽しめたし、ここからのラリーにもつなげていくのが楽しみなポジティブなこともあった」
■クレイグ・ブリーン/総合32位(↑)
パワーステージ順位:2位
「パワーステージでセカンドベストとまずまずの終わり方ができたが、もちろん全体のリザルトにはガッカリしている。ペースはよかったし、ポディウムを視野に入れた走りができていたが、残念な形になってしまった。今はもうイープルのことを楽しみにしている。またターマックに戻るので、まったく違うラリー。どうなるか楽しみだ」
■ピエール‐ルイ・ルーベ/SS21後のリエゾンでラリーリタイア
(マニュファクチャラーズ選手権ポイント対象外)
「このような形でイベントを終えることになり残念だが、こんな時もある。トップレベルのマシンでの初めてのフィンランドだったが、全体としてはそう悪くはなかった。次に参戦するギリシャのことをもう考えている。マシンの動きや自分の感じ方など、ベースはいいと思うので、少し休暇を挟んだらまた攻めていく」