米国の国内ラリー選手権、アメリカン・ラリーアソシエーション(ARA)第7戦オジブウェ・フォレストラリー(グラベル)が8月19〜20日、ミネソタ州で開催され、ヒョンデi20 WRCのケン・ブロックが優勝。タイトル争いでは3番手でこのオジブウェを迎えたブロックだったが、選手権首位につけるスバル・モータースポーツUSAのブランドン・セメナック(スバルWRX STI)とのポイント差を詰めることに成功。今季2戦を残した時点でタイトル争いが熾烈になってきた。
ラリー序盤にリードを握ったのは、セメナックのチームメイト、トラビス・パストラーナ(WRX STI)だったが、ブロックとの激戦を展開する中、デイ2最初のSS10序盤でクラッシュ。ここでリタイアとなってしまった。これで首位に立ったブロックは、セメナックに3分近くのリードを握ることになり、その後はペースをコントロール。トップフィニッシュを飾った。
「ガタガタだったけどなんとか勝てた、という気分だ」とブロック。
「滑り出しはイマイチだったが、予想していた以上にいい形で終えることができた。タイトル争いのためにも、今回はどうしても勝ちたかった。前戦のニューイングランド(セメナックが優勝)は自分がよく知っているラリーだったので勝ちたかったし、あそこで勝てば選手権争いでもいい位置につけられると分かっていたから。でも、今回勝てたことで、その分が取り戻せた」
そのセメナックは、このラリーの経験が少ない中でベストを尽くしたが、トラブルが頻発したことも重なりペースをつかむのに苦戦。ブロック、パストラーナの速さについていくことができなかったが、2位でフィニッシュにこぎつけた。
「タフなラリーだった」とセメナックは語る。
「クリーンにステージを走り上位とバトルができるチャンスが、まったくなかった。デイ2は差が開いていたので、とにかく力を抜いてパワーステージで攻めた。まずまずのステージになったし、少し時間が空いてしまった気持ちはあったが全体としてはあのステージには満足」
セメナックにとって不運だったのは、パワーステージで赤旗が出たことでブロックから15秒以上離されてしまったことだ。パワーステージポイントは与えられず、ほとんどのドライバーにはノーショナルタイムが与えられた。
ARAの次戦、サスケハノック・トレイル・パフォーマンスラリーは9月16〜17日、ペンシルバニア州で開催される。
ARAオジブウェ 最終結果
1 K.ブロック(ヒョンデi20 WRC) 1:51:40.1
2 B.セメナック(スバルWRX STI) +2:56.5
3 D.カラペティアン(スバルWRX STI) +12:57.6
4 S.バーク(フォード・エスコート) +20:21.5
5 M.フーパー(レクサスIS350グラベルスペック) +21:23.1
6 L.ブロック(フォード・フィエスタ) +24:09.2
7 S.シャーマン(フォード・フィエスタR2) +26:28.9
8 C.スラデック(ホンダ・パスポート) +27:22.3