9月8〜11日に開催されるWRC第10戦アクロポリス・ラリーギリシャ(グラベル)に、負傷したマルコ・ブラシアに代わってアイビン・ブリニルドセンがトクスポーツWRTからシュコダ・ファビア・ラリー2 EvoでWRC2部門に参戦することが決まった。ノルウェーでは国内戦タイトルを2回獲得しているブリニルドセンは、チームメイトで選手権首位に立っている同郷のアンドレアス・ミケルセンを支援する。
ボリビアのブラシアはWRCイープル・ラリーベルギーの準備として8月上旬に参戦したラリー・バン・スターデンで大クラッシュを喫していた。WRCベルギーは走り切ったもののラリーの間も体調は優れず、完全に回復するためにアクロポリスを見送ることを決断した。この結果、直前になって、ブリニルドセンがトクスポーツWRTから初めて参戦することが決まった。ブリニルドセンは昨年のWRCアークティック・ラリーフィンランドでも、ビザ発行の関係で渡航ができなくなったブラシアの代わりにWRC2部門に参戦、4位でフィニッシュしている。
「何よりもまず、マルコの一日も早い回復を祈っている」とブリニルドセン。
「またこのような機会を与えてもらって光栄に思うし、非常に心が沸き立っている。自分を信頼してくれたシュコダとトクスポーツWRTに心から感謝したい。彼らに参戦できるかと聞かれ、もちろんイエスと答えた。彼らに最善の選択をしたと思ってもらえる自信があるし、彼らが誇らしく思えるようにベストを尽くす」
「アクロポリスには3、4回参戦している。ラフで長いラリーだし、金曜日はサービスがないので特にタフ。安定感と速さ、トラブルを避けることのバランスをうまくとることが一番重要だ」
もっと頻繁にWRCに参戦したいが、経済的な問題で定期的なプログラムを組むことができないというブリニルドセンは現在34歳。それでも、これまでサポート選手権では何度も表彰台に上り、その実力を十二分に証明している。
「これが最後のラリーになるだろう、といつも言っている。このレベルで参戦する予算を確保するのは本当に大変だし、毎週のように練習しなくてはならないからね。フル参戦できていたら、今ごろ本当にいい経験を積めていたと思う。でも、現実的にもならなくてはいけないし、このレベルに参戦することがどれほど難しいことかも理解している。とにかくまたステージを走れることが本当にうれしいし、チームのためにいい仕事をしてみせる」
今回のWRCアクロポリスは、WRC2部門に35台がエントリーと、同選手権史上の中でも最も激しい戦いが予想されている。