全日本ラリー選手権第7戦「RALLY HOKKAIDO」は、9月9日(金)に開催20周年を祝う「20th+1イベント」として、帯広駅前でのラリーショーとセレモニアルスタートを実施。当日は晴天に恵まれ、実に3年ぶりの有観客開催ということもあり、多くのファンで賑わいを見せた。
ラリーショーは帯広駅前の平原通り(西2条通り)と駅北多目的広場で実施された。車道や広場に色とりどりのラリーカーが並び、トップドライバーのブースには長蛇の列が。1時間ほどでラリーショーは終了し、帯広市長の挨拶や自衛隊音楽隊による国歌演奏などを経て、帯広駅をバックに各選手権の車両が続々とスタート。沿道の観客は旗や手を振って選手たちを応援し、選手たちも笑顔でそれに応えるシーンが印象的だった。
ラリーは初日に7SS・85.93km、2日目に3SS・22.05kmというスケジュール。トップドライバーのほとんどが、初日のロングステージであるSS2/5 ヤムワッカ(23.49km)を勝負どころとして挙げており、序盤から気の抜けない戦いが続きそうだ。
JN-1クラスでシュコダ・ファビアR5を駆るヘイキ・コバライネンは、「カムイとはまったく違うコースだけど、現状で大きな問題はないと思う。でもヤムワッカは少しトリッキーだね。距離も長いし、道が狭くなっていたりバンピーな部分もある。僕にとってラリー北海道のような高速グラベルステージはあまり経験がないから、どうなるか分からないけど集中して頑張るよ」と、土曜日からのスタートに向けてコメントした。
同じくシュコダ・ファビアR5の福永修も「全体の距離もそれほど長くないですし、1本1本をしっかり走っていく感じだと思います。長いSSのヤムワッカで遅れてしまうと、それを取り返すのが難しくなるので、そこは注意して取り組みたいと思います」と警戒する。
トヨタGRヤリスで北海道に挑む奴田原文雄は、「勝負どころは長いSSだと思います。ヤムワッカが長くて難しいかな。晴れているからホコリは少し出るかもしれないね。クルマ的には調子がいいはずですし、心配はしていません」と自信を覗かせた。北海道出身の鎌田卓麻は「前回のカムイではちょっと合わなかった部分もありましたが、その後のテストでセットアップも変えてきました。今回は期待しています。勝負は最初のヤムワッカでしょうね。2日目は距離も短いし、差はつかないと思います」と語っている。事前テストをして本番に備えた新井敏弘も「テストでの感触は良かったので、クルマが壊れなければいけるかなと思います。ヤムワッカの前半が道が荒れていて、そこだけちょっと厳しいかな」とコメント。
ラリー初日の9月10日(土)は陸別サーキットを中心とする7SS。オープニングステージのSS1は8時2分スタート予定。