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WRCアクロポリス:競技2日目を終え、Mスポーツのセバスチャン・ローブがトップ、初参戦の勝田は10番手

©M-SPORT

2022年のWRC第10戦アクロポリス・ラリーギリシャは、競技2日目のSS7までを終えて、Mスポーツ・フォードのセバスチャン・ローブが首位。1.7秒差の2番手にはチームメイトのピエール-ルイ・ルーベ、3番手にはトヨタのエサペッカ・ラッピ、4番手にはヒョンデのティエリー・ヌービルが続く。アクロポリス初参戦の勝田貴元は、ギリシャ特有の荒れた路面に苦しめられ、1分38秒9遅れの10番手につけている。

競技2日目はSS2〜SS7の6SS、SS走行距離は108.61km。木曜日、アテネのオリンピック・スタジアムでスーパーSSを走行したクルーはサービスへと戻らずに、ラミア南西のルートラキで宿泊。金曜日はルートラキからラミアへと戻るルートを走行する。この日はサービスは設けられておらず、何かトラブルやアクシデントに見舞われると、そこで終わってしまう可能性もある。

HYUNDAI


オープニングとなったSS2でベストタイムをマークしたのは、2012年以来10年ぶりのアクロポリス出走となったMスポーツ・フォードのセバスチャン・ローブ。0.8秒差の2番手タイムはチームメイトのルーベ、1.1秒差の3番手にはヒョンデのオィット・タナックが続き、後方スタートを活かしたローブがタナックに1.1秒差をつけてトップに浮上した。

SS3もローブがヌービルに1.0秒差をつけて連続ベスト。ヌービルが総合2番手に順位を上げ、ルーベはひとつ順位を落とした。総合4番手のタナックはSSフィニッシュ後のロードセクションで、ハイブリッドシステムがシャットダウン。ドライバビリティに不安を抱えながら、次のステージへと向かった。

SS2のリピートとなったSS4はローブとラッピが同タイムのベスト。ローブはヌービルとの差を6.4秒に拡大し、ラッピはふたつポジションを上げて、ルーベに0.9秒差の総合4番手に飛び込んできた。それまで総合5番手につけていたMスポーツ・フォードのクレイグ・ブリーンがパンクを喫し、ステージ中でのタイヤ交換により2分のロス。これでポイント圏外まで大きく順位を落とすことになった。

TOYOTA


順調に首位を快走していたローブだったが、SS5のヘアピンでブレーキングが遅れて、まさかのスピン。リバースギヤを使ってコースへと復帰したことで、ステージベストのルーベから9.9秒遅れのSS8番手タイムに沈む。さらに総合2番手につけていたヌービルもハンドリングに苦しみ、タイムが伸びない。これでローブとヌービルをかわしてルーベがトップに浮上。セカンドベストのラッピが総合3番手に上がり、ヌービルはふたつ順位を落とした総合4番手に。

ルーベは続くSS6でも連続ベストを記録。ここでも2番手タイムで走ったラッピは、ローブを抜いて総合2番手に浮上する。しかし、この日を締めくくるSS7では「前のステージでタイムロスしたことで、逆にハードに攻めようと決めた」と語ったローブがSS2番手タイムのダニ・ソルドに4.2秒差、ブレーキに問題が発生したルーベに10秒差をつける渾身のベストタイムをたたき出す。これでローブがトップの座を取り返し、1.7秒差の総合2番手にルーべという順位に。Mスポーツ・フォードが1-2体制で競技2日目を終えている。

TOYOTA


8.7秒差の3番手はトヨタ勢最上位のラッピ、16.0秒差でヌービル、22.2秒差でソルド、31.1秒差でタナックと、ヒョンデの3人が4番手から6番手に並んだ。苦しんだのは、先頭スタートのカッレ・ロバンペラだ。リピートステージがSS2とSS4のみという状況で、1日を通してグラベル掃除を強いられてしまい、終わってみれば首位から1分7秒8も遅れた9番手。「簡単な状況じゃない。クリーンな走りをしても、それが報われないんだ」と、ロバンペラは肩を落とした。

WRCアクロポリス SS7後暫定結果
1. S.ローブ(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) 1:12:11.9
2. P.ルーベ(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +1.7
3. E.ラッピ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +8.7
4. T.ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1) +16.0
5. D.ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1) +22.2
6. O.タナック(ヒョンデi20 Nラリー1) +31.1
7. G.グリーンスミス(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +33.9
8. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +34.5
9. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:07.8
10. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:38.9



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