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WRCアクロポリス:ジュニアWRCを制したのはロベルト・ビルベス。エストニア人初のジュニア王者に

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9月11日にフィニッシュしたWRCアクロポリス・ラリーギリシャ(グラベル)、これがシーズン最終戦となったジュニアWRCは、エストニアのロベルト・ビルベスが優勝を飾り、激戦のタイトル争いを制した。ビルベスにはタイトルの特典として、2023年のWRC2にフォード・フィエスタ・ラリー2で4戦参戦できる権利(プレイベントテスト、ピレリタイヤ200本を含む)が贈られる。

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今季から4WDマシンのフォード・フィエスタ・ラリー3のワンメイクシリーズとなったジュニアWRCは、全5戦で構成。4戦終了時点でビルベスは、同ポイントで首位に立つサミ・パヤリ、ジョン・アームストロングにわずか1ポイント差の3番手につけて、ダブルポイントが与えられる最終戦を迎えた。

勝利数でアームストロングを上まわっていたパヤリだったが、このアクロポリスでは金曜日の序盤に2度のパンクに見舞われて、スペアを1本しか載せていなかったことからプッシュをかけることができなくなった。

一方、ジュニアWRCではまだ勝利を挙げたことがなかったビルベスは、アームストロングとの一騎打ちに。しかし、金曜日の終盤にアームストロングもステージ途中でタイヤ交換を強いられてしまう。アームストロングに53.2秒の大差をつけて最終日を迎えたビルベスは、必死で追い上げるアームストロングからプレッシャーを受ける中、この日2本目のSS15ではベストタイムもマーク。

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アームストロングは、最終パワーステージでビルベスに18.7秒差をつける激走を見せたが、追撃はここまで。ビルベスは、最終的に17.5秒のリードを残して、自身初のジュニアWRC勝利とともに、エストニア人初のジュニアWRCタイトルを手にした。

激戦のタイトル争いを制したビルベスは「本当に最高の気分! まだ何を成し遂げたのか分かっていないかもしれないが、とにかくいい気分だ」と喜びを語る。
「ほかのイベントと同じように臨んだが、タイトル決戦としては間違いなく楽なラリーではなかった。マシンやタイヤにとってはものすごくラフであることは分かっていた。それほどラフではなかったポルトガルで、自分たちは7回もパンクしたからね。でも、今回はプレッシャーは感じず、とにかくこれまでのミスから学んで、そのすべてをここで活かそうと思っていたが、それがうまくいった。とにかく自分にストレスをかけないようにしていた」

「朝起きて、いつものコーヒーを飲んで、マシンに乗ってステージに向かった。もちろん、最終日は戦略はあった。パワーステージは予想以上にラフだったから、とにかく肩の力を抜いてプッシュした。差は十分開いていたからね。抑えすぎてもいけないとも思っていた。道のコンディションはこの週末の中でも最悪だったと思うので、安全と思える場所は速く、ラフなところは少し抑えて、マシンとタイヤが110%持つように攻めていた。それでも、今回の中で一番大きな石がブラインドコーナーにあって、避けようがなく、大きな衝撃を受けたが、なんとか切り抜けたよ」

一方、選手権リーダーとして迎えたこのアクロポリスで涙を飲んだパヤリは、このラリーを5位でフィニッシュ。しかし、シーズン2勝を収める中で今季最多となる31本のステージウインをマークしたことで、今年のウルフ・ステージウイン賞を獲得した。

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WRCアクロポリス・ジュニアWRC 最終結果
1 R.ビルベス(エストニア) 3:55:38.4
2 J.アームストロング(英国) +17.5
3 W.クレイトン(アイルランド) +7:31.3
4 M.キマチ(ケニア) +29:55.5
5 S.パヤリ(フィンランド) +42:17.3
6 L.ヨーナ(フィンランド)+52:12.4

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