WRC第10戦アクロポリス・ラリーギリシャ(グラベル)で大活躍を見せたMスポーツ・フォードのピエール‐ルイ・ルーベ。今後、安定的にこうした好走を披露するためには、より多くのラリーに参戦する必要があると思われるが、現状では2023年にフル参戦できる見通しは立っていないようだ。
WRCアクロポリスでルーベはステージウインを2本マークし、金曜日にはフォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1で一時はラリーをリードしていた。しかし、土曜日にパンクに見舞われ、ポディウムにあと一歩届かなかった。
WRC.comのインタビューの中で来シーズンはフル参戦するのかと問われたルーベは、「どうなるかな。でも、今は何も決定していない。この件については、Mスポーツに聞いた方がいい。もちろん、トップドライバーをプッシュしたければ、もっと走行経験を積まなくてはならない」と答えている。
一方、Mスポーツ・フォードのチーム代表、リチャード・ミルナーは、ルーベが「将来的なポテンシャルは示した」としながらも、チームが「決定を先走ることはない」と確固とした態度を見せている。
ルーベは今季、Mスポーツ・フォードから6戦に参戦する資金を確保しているが、今後プログラムを拡大するには、より多くの資金が必要になるだろう。今季のルーベのラリー1マシンでの参戦は、10月のWRCスペインが最後となる。
(Graham Lister)