9月29日に開幕するWRC第11戦ラリーニュージーランド(グラベル)に、ヒョンデはここまで3連勝の勢いをつなげていく構えだ。
南半球のニュージーランドでWRCが開催されるのは2012年以来となるため、ヒョンデがこのイベントに挑むのはこれが初めて。しかし、前戦アクロポリスでは、今季初勝利をマークしたティエリー・ヌービルを筆頭に、オィット・タナック、ダニ・ソルドの3人がポディウムを独占するなど、チームは新規定のラリー1マシンでの調子を一気に上げている。
今回のニュージーランドには、ヌービル、タナックに加え、オリバー・ソルベルグをヒョンデi20 Nラリー1のドライバーに起用。4戦連続の優勝を狙う。
今季はグラベル戦で2勝をマークしているタナックは、5戦連続のポディウムを狙うほか、現在2番手につけるドライバーズ選手権でも、少しでもタイトルのチャンスを残したいところだ。
「ラリーニュージーランドには2012年に出たが、いい思い出がたくさんあるので、また参戦できるのを楽しみにしている」とタナック。
「自分の気持ちをリフレッシュするために動画を見てきたが、素晴らしい道のようだ。いい感じのキャンバーがついているところがたくさんあり、ラリーのために作られたような道。ヨーロッパから離れた場所なので、同じような道でテストをすることはできていないため、適切なセッティングを見つけるのが難しい。シェイクダウンで最善を尽くして道の感じをつかみ、調整していくしかない。マシンが100%の状態になれば、いいリザルトを目指したい」
前戦アクロポリスで待望のラリー1マシンでの初優勝を飾ったヌービルも2012年のニュージーランドに参戦し、この時は5位でフィニッシュしている。
「ラリーニュージーランドは、子どもの頃にコリン・マクレーやカルロス・サインツの走りをテレビで見て、ずっと夢に見ていたイベント。自分にとっては、WRCで最も美しい景観を走るラリーだ」とヌービル。
「自分は幸運にも2012年に参戦できたが、素晴らしいイベントで、非常に面白く楽しめるステージだった。道は、1回目はすごくルーズだが、2ループ目はグリップが高くなるので、正確で安定したマシンが必要。このようなイベントに向けてのプリペアはすごく難しいが、いいパフォーマンスを披露するためにベストを尽くすよ」
ソルベルグは、前回参戦したベルギーで、自己ベストとなる4位でのフィニッシュをマーク。初めて訪れるニュージーランドでも好リザルトを目指す。
「ニュージーランドに行くのは初めてなので、新しい冒険にワクワクしている」とソルベルグ。
「道は素晴らしいようだし、イベント全体もとても美しいようだ。もちろん、ステージでどんなことが待ち受けているかは分からないが、できるだけ早くスピードを上げて、いいバランスとリズムをつかみたい。今シーズンはここまでジェットコースターのように浮き沈みが激しかったが、前回のベルギーは4位フィニッシュといい内容で終わった。今回も学ぶことを続けながら、プッシュも続け、そしてチームのためにいいリザルトを収められたらいいね」