【速報】WRCニュージーランド:カッレ・ロバンペラがシーズン6勝目、史上最年少王座を決める – RALLYPLUS.NET ラリープラス
現地速報がすぐわかる! バックナンバーが読み放題。ラリプラLINE限定コンテンツ配信中

【速報】WRCニュージーランド:カッレ・ロバンペラがシーズン6勝目、史上最年少王座を決める

©TOYOTA

2022年シーズンWRC第11戦ラリーニュージーランドは、すべての競技日程を終えて、トヨタのカッレ・ロバンペラが優勝を飾った。2位にはチームメイトのセバスチャン・オジエが入り、トヨタが第7戦エストニア以来となる1-2フィニッシュを達成。この結果、2戦を残してロバンペラがWRCドライバーズ選手権タイトルを決めた。これでロバンペラはWRC通算8勝目、フィンランド人ドライバーによるWRCタイトル獲得は、2002年のマーカス・グロンホルム(プジョー)以来のことだ。

以下、3位オィット・タナック、4位ティエリー・ヌービル、5位オリバー・ソルベルグとヒョンデ勢が続く。前日のSS12でコースオフを喫した勝田貴元は、トヨタGRヤリス・ラリー1のダメージが大きく、最終日の再出走を断念している。

競技最終日に残されたステージは、SS14〜17の4SS。オークランド南東の2SSをサービスを挟まずにループし、最後にパワーステージで締めくくる、31.18km。サービスが置かれたオークランドの天候は快晴となったものの、ステージの一部には雨もあり、ウエットも残っている。

首位のロバンペラは、チームメイトのオジエに29.0秒、3番手のタナックに46.4秒というアドバンテージを確保してこの日を迎えた。30km強の距離では、よほどのことがない限り、この差を縮めるのは難しそうだ。また、前日のアクシデントにより、マシンに大きなダメージを受けていたトヨタのエルフィン・エンバスと勝田貴元、Mスポーツ・フォードのガス・グリーンスミスは再出走を断念した。

HYUNDAI


オープニングのSS14でベストを刻んだのは首位のロバンペラ。オジエに0.6秒、タナックに1.4秒と、わずかだがその差を広げた。続くSS15は、オークランド郊外ウィットフォードにある6.77kmの「ジャックス・リッジ」を走行。この競技専用コースは最後のパワーステージの舞台となる。ここはタナック、ロバンペラ、オジエのオーダーでフィニッシュ。オジエとタナックの差が14.1秒に縮まった。

リグループを挟んだ後半のセクション、SS16はオジエがロバンペラに0.8秒差のベスト。ロバンペラは「プッシュはしていない、安全なペースで走っているよ」と語り、オジエも「今回はトヨタが1-2フィニッシュすることが一番重要だ」も言い残し、最終のパワーステージSS17「Jacks Ridge 2」へと向かった。

SS17のスタート地点の天候は雨、路面コンディションは少し湿り気を帯びた状態となった。パワーステージはリバースオーダーが採用され、WRC2 Openに参戦するカエタン・カエタノビッチ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo)からスタート。このステージでクラスベストを刻んだ、地元ニュージーランド出身のヘイデン・パッドン(ヒョンデi20 Nラリー2)が、WRC2 Open優勝を飾った。

ラリー1勢は再出走のブリーンから走行。ブリーンはパンクによりペースが上がらず、大きく遅れてフィニッシュ。ここまでMスポーツ・フォード勢で唯一生き残っていたロレンツォ・ベルテッリも、無事7位で完走した。初参戦となったヒョンデのオリバー・ソルベルグが4分55秒5で走り切り、この時点で初めてパッドンのタイムを上まわって暫定トップに立つ。

M-SPORT


ティエリー・ヌービルはソルベルグから0.3秒遅れ。タナックは前半のコーナーでワイドに行きすぎたものの、ソルベルグを3.0秒上まわり、暫定トップに。無理なアタックを行わずに走行したオジエは、タナックに2.8秒差の暫定2番手。この時点でSSタイム上位陣はタナック、オジエ、ヌービル、ソルベルグの順。ラリー1勢最終出走となる、首位のロバンペラを待つ。

ロバンペラは、タナックに0.6秒差のベストタイムをたたき出し、ニュージーランド初優勝を達成。パワーステージのボーナスポイントを加えたフルポイントを奪取し、シーズン2戦を残して、史上最年少「22歳と1日」でWRCドライバーズチャンピオンに輝いた。フィニッシュ地点には父親のハリ・ロバンペラが待ち構えており、父が成し得なかった王座獲得を祝い、固く抱き合った。

2位にはオジエが入り、トヨタが1-2フィニッシュを達成。3位表彰台はパワーステージでセカンドベストのタナック。以下、ヌービル、ソルベルグとヒョンデの3台が続いている。

第11戦までを終えて、ドライバーズランキングのトップ5はロバンペラが237点、タナックが173点、ヌービルが144点、エバンスが116点、勝田が100点という順。マニュファクチャラーズランキングは、トヨタが455点、ヒョンデ374点、Mスポーツ・フォードが224点、TGRニュージェネレーションが112点となった。

次戦は10月20日〜23日に開催されるラリーカタルーニャ。高速ターマックステージが舞台となり、2021年大会ではヒョンデのヌービルが制している。

WRCニュージーランド 暫定結果
1. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2:48:01.4
2. S.オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +34.6
3. O.タナック(ヒョンデi20 Nラリー1) +48.5
4. T.ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1) +1:58.8
5. O.ソルベルグ(ヒョンデi20 Nラリー1) +3:55.3
6. H.パッドン(ヒョンデi20 Nラリー2) +10:03.7
7. L.ベルテッリ(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +10:39.0
8. K.カエタノビッチ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +12:36.8
9. S.バン-ギスベルゲン(シュコダ・ファビアR5) +13:28.8
10. H.ベイツ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +16:51.6



RALLY PLUS