シトロエン・ジュニアチームのキミ・ライコネンが初勝利をあげた。と言ってもWRCでではなく、先週末にレッドブルの主催で行なわれたヘアスクランブルでの話である。
オーストリアのエルツベルグ近郊で開催されたこの大会、ライコネンはシトロエンC4WRCに乗り、93ものコーナーがある13kmのグラベルコースでタイムトライアルに参加した。対戦相手はKTMバイクに乗るタディ・ブラスジアクだ。彼はこの競技で3年連続優勝している強敵。しかし元F1チャンピオンでもあるライコネンがタディに28秒差で勝利を収めた。
「こういった競技は初めてだったから本当に楽しかったよ。タディとの争いはすごい接近戦だったけれど、高速セクションでのC4WRCのペースがすごくよくて、最後はそれに助けられたと思う。減速セクションではほぼ互角だったんじゃないかな。僕はバイクが大好きだから、タディに会えてとてもうれしかったよ。おしゃべりもしたしね」とライコネンは非常に満足した様子だ。
連勝の記録を断たれてしまったタディは次のようにコメントしている。
「すごくおもしろい勝負だったよ。キミと競いあえるなんて夢のようなできごとだったしね。3万人の観客も喜んでくれたんじゃないかな。全力を出し切って走ったつもりだったけど、十分とは程遠かったってことかな。キミにおめでとうを言わないとね。そして彼のクルマを洗わないと!」