今週、ついにWRCカレンダー復帰を果たす日本ラウンド、ラリージャパン(ターマック)に、Mスポーツ・フォードは2台のフォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1をエントリーさせる。
今季、WRCに導入されたハイブリッドの新規定ラリー1マシンでは、初めての実戦となったラリーモンテカルロでセバスチャン・ローブが優勝を飾っているMスポーツ・フォード。 プーマ・ハイブリッド・ラリー1はこれまでに、優勝1回、ポディウム3回、ステージウイン27本、パワーステージでのトップ5フィニッシュ10回をマークしている。そんな新時代を迎えたシーズンの最終戦には、ドライバーにクレイグ・ブリーンとガス・グリーンスミスを起用。ブリーンは、それまで組んでいたポール・ネイグルが前戦スペインでWRCフル参戦から引退したため、このジャパンは新コ・ドライバー、ジェームス・フルトンと組んでの初めての実戦となる。フルトンはこれまでに何度もプーマ・ハイブリッド・ラリー1でのテストに参加しており、ネイグルも来日してフルトンをサポートする。
チーム代表のリチャード・ミルナーは「ついに日本に参戦できることになり、本当に素晴らしい。2年延期が続いての開催となるが、その間、このイベントへの意欲は高まるばかりだった。特に、ライバルであるトヨタがここ数年素晴らしい活躍をしているのだから、そのチームの母国で素晴らしいWRCラウンドが開催できるのは当然のことだ」と語る。
「また、Mスポーツのメンバー、ひとりひとりに心から感謝を伝えたい。今年は、いろいろな面で、非常に厳しい年となっている。彼らが粘り強く、あきらめずに、いつも仕事を完遂してくれたことを非常にうれしく思っている。今回のラリーに関しては前向きな気持ちを持っている。今シーズンを最高の形で締めくくり、オフシーズンに向けて2023年シーズンの準備に弾みをつけることが目標だ」
アイルランド出身のブリーンは「ジャパンは今年最後のラリーで、みんなにとって新しいラリーだ。これまで見てきた限りでは、道は非常にチャレンジングな感じ。ものすごくツイスティでテクニカルだ」とジャパンへの展望を語っている。
「今までのターマックの中で、最も難しいラリーのひとつになりそうだ。それでも素晴らしいチャレンジになると思うし、前戦のスペインではラリーが進むごとによくなっていたので、マシンがいい前進を見せ変化している手応えを感じた。このジャパンでいい結果を残してシーズンを終えられるようにしたい」
英国出身のグリーンスミスは「日本は、ずっと行くことを夢見ていた国。ここでラリーに参戦できて、その後にこの国を楽しむことができるなんて、ダブルボーナスだ」と朗らかに語る。
「この週末は、強力なパッケージで臨めると思っている。いい週末になりそうだ。シーズンを最高の形で締めくくりたいね」