オィット・タナックの去就はいまだ不透明も…… – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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オィット・タナックの去就はいまだ不透明も……

©Naoki Kobayashi

WRC第12戦ラリー・カタルーニャ直後にオィット・タナックがヒョンデ離脱を発表したことで、一気に熱を帯びた2023年のストーブリーグ。タナックの抜けた穴を埋めるのは、来季もトヨタに残留すると思われていたエサペッカ・ラッピなのでないかとの情報が流れる中、ラリージャパン会場では渦中のタナックが発表以来初めて報道陣の取材に応じた。

「(離脱は)今シーズンに起きた色々なことを総合して判断した結果であって、アクロポリスでのチームオーダー云々の件が決定的だったわけじゃない。もちろん簡単な決断ではなかった。来年に関しては、今はまだ言えることはない。もちろんこれまでと同様にフル参戦したいけど、正直に言ってまだ何も決まっていないし、(自分自身としても)まだ決めていない。すべてがオープンな状態だ。(移籍先の)決め手になるのは選手権に勝てるだけの可能性があるかどうか。もちろんお金も少しは必要だけどね(笑)。いずれにせよ来年のモンテカルロから出場したければ、1月までには決めなければならないから、しばらくすればはっきりするだろう」

ヒョンデ離脱が決まった以上、タナックの選択肢は残る2チームのうちどちらかに移籍、もしくは一定期間の休養ののちの復帰、などが考えられるが、移籍先候補その1のMスポーツ・フォードのチーム代表リッチー・ミルナーは「(オイットは)本当にまだ何も決めていないと考えている。もちろん、彼が入ってくれれば我々にとっても選手権全体の興味を維持するという意味でも素晴らしいことだと思うから、そうなるようトライしている」としながらも、「しかし彼ほどのドライバーは当然ながら“安く”はないからね」と苦しい台所事情がタナック獲得の壁になっていることを認めた。

一方、トヨタ・ガズーレーシングのチーム代表ヤリ-マティ・ラトバラは、「(ラッピの)噂に関しては耳に入っているが、現段階では答えられない。タナックの件に関してもノーコメント。いずれにせよ11月中にはラインナップに関する情報を出せると思う」とこちらは言葉を濁らせた。

これら関係者のコメントを聞く限り現時点では何も進展がないように思えるが、2019年秋のタナックのトヨタ離脱→ヒョンデへの電撃移籍の例を挙げるまでもなく、この種の話は実は水面下で進行していて突然発表の運びとなるのは珍しくないこと。ラリージャパン終了直後から、各陣営の動きをしばらく注視し続ける必要がありそうだ。



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