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WRCジャパン:金曜日午前のループから大波乱、ヌービルとエバンスがトップタイの一方でソルドとブリーンが早くも戦線離脱

©Toyota Gazoo Racing WRT

WRC最終戦ラリージャパン(ターマック)は11月11日、SS2から競技が再開。この日午前は3SSが設定されたが、SS3がキャンセルに。SS4を終えた時点でトヨタのエルフィン・エバンスとヒョンデのティエリー・ヌービルが同タイムでトップに並んでいる。一方で、早くも戦線離脱の憂き目に遭ったクルーも続出した。

多くのドライバーが懸念していたとおり、トリッキーなコンディションとなったジャパンのターマック路。最初に餌食となったのは、今年参戦4戦中ポディウム3回と抜群の安定感を誇っていたヒョンデのダニ・ソルドだった。

この日最初のステージ、スタートから16km地点で、ソルドはマシンを停車。マシンから出火し全焼したことで、早くもラリーリタイアとなってしまった。
「ステージが始まってすぐに、燃料の臭いがしてきた。ストレートに入ったところでシートの間から煙がたくさん出てきたので、マシンを止めたんだ。その数分後には火があがって、リヤまわりから燃え始めて、消火しようとしたが手が付けられなかった。このような形でマシンを失うことになってしまい、チームには申し訳ない。なんて1日なんだ」

Jaanus Ree / Red Bull Content Pool

ソルドとコ・ドライバーのカンディード・カレラに怪我はなかったが、ステージはこの後、赤旗が掲示された。このアクシデントにより進行が遅れたため、この後のSS3はキャンセルとなっている。このSS2では、ソルドよりも先に走行していたトヨタのセバスチャン・オジエもパンクに見舞われ、タイヤ交換のために2分41秒5をロスしている。さらに、WRC2タイトルを争うカエタン・カエタノビッチ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo)もこのステージでクラッシュを喫している。

このSS2は、トヨタのカッレ・ロバンペラがトップタイムをマーク。しかしリードは長く続かず、SS4ではヌービルが首位に浮上。さらにトヨタのエルフィン・エバンスも同タイムでトップに立った。奇しくもこのふたりは、前日のシェイクダウンでも同タイムのトップタイムをマークしている。

Hyundai Motorsport GmbH

ロバンペラは7秒遅れの3番手。この上位3人はいずれも、ツイスティでテクニカルなステージで、アンダーステアに悩まされているようだ。
「少し手こずったよ」とヌービルは、SS4のフィニッシュで大きなため息をついた。
「日差しと木で視界がものすごく悪く、グリップ変化が多いのでマシンのフロントに自信を持てなかった。すごくタフだが、何とか走っている」

エバンスもSS4を終えて同様の印象を持っており「いいステージな面もあるが、簡単ではない。マシンの中でのフィーリングはよくないね」と語っている。

このジャパンがヒョンデからの最後の参戦となるオィット・タナックは、トランスミッションのトラブルを訴えており、9.1秒差の4番手。さらに6秒遅れで続くトヨタの勝田貴元も、アンダーステアに悩まされているようだ。

Mスポーツ・フォードのガス・グリーンスミスは、SS4でドライブシャフトが破損して、1分以上のロス。さらに、チームメイトのクレイグ・ブリーンは、このステージでクラッシュ。後から走行しブリーンの様子を確認したグリーンスミスは、クルーの無事を伝えている。このクラッシュによりガードレールが破損してしまった影響で、SS7 Inabu Dam2 (22.44km)は安全上の理由でキャンセルとなった。



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