©Jun Uruno
WRCラリージャパン（ターマック）、WRC2は11月13日にすべての走行を終えて、エミル・リンドホルム（シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo）が3位でフィニッシュし、自身初となるWRC2タイトル獲得を決めた。
リンドホルムは、ジャパンで優勝を飾ってタイトル獲得を決めるものと見られていたが、最終2本目のステージでグレゴワール・ミュンステール（ヒョンデi20 Nラリー2）が、雨となったコンディションの中で激走を見せ、リンドホルムに1分17秒差をつける好タイムをたたき出し、3番手から一気に首位に躍り出た。
ジャパンでトップ5に入ればタイトルが決まるリンドホルムは、大雨となった最終ステージを慎重に走行。テーム・スニネン（ヒョンデi20 Nラリー2）にもかわされたが、キッチリ3位でのフィニッシュを果たし、タイトル獲得を決めた。
WRC2チャンピオンとなったエミル・リンドホルム / Jun Uruno
「正直、実感するまでには時間がかかるよ。辛い時期もあったが、支え続けてくれた人たちのためにも、本当にうれしい。ようやく報われたようだよ」と26歳、フィンランド出身のリンドホルムは喜びを見せた。
終盤で猛烈な追い上げを見せたミュンステールも、うれしいWRC2初優勝を飾った。
「コ・ドライバー（ルイス・ルーカ）が隣にいてくれなければ、果たせなかった。僕らふたりにとって、一番難しいラリーだったと思う」と満面の笑みを浮かべて語ったミュンステール。木曜日のSS1ではヒットを喫していたが、懸命にマシンを修復したメカニックの努力に応えた。
WRC2での初勝利を挙げたグレゴワール・ミュンステール / Jun Uruno
この日、順位を落としたのは、フィンランドの若手、サミ・パヤリ（ファビア・ラリー2 Evo）。この日は部門2番手からスタートしたが、ウエットコンディションに対してタイヤチョイスを誤り後退。この結果、今季の全日本JN-1チャンピオン、ヘイキ・コバライネン（ファビアR5）が順位を上げて、初めてのWRC参戦を部門5位でフィニッシュしている。
WRC2マスターズカップでは、イタリアのマウロ・ミーレ（ファビア・ラリー2 Evo）が、ポイント争いでアーミン・クレマー（今回は未出場）をかわしてタイトル獲得を決めている。ミーレはフィニッシュラインで「40年前にモトクロスチャンピオンになり、いま、ラリーでもチャンピオンになれた。素晴らしいよ！」と喜びを見せた。
WRCラリージャパン WRC2暫定結果
1 G.ミュンステール（ヒョンデi20 Nラリー2） 2:51:43.1
2 T.スニネン（ヒョンデi20 Nラリー2） +21.6
3 E.リンドホルム（シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo） +34.8
4 H.コバライネン（シュコダ・ファビアR5） +1:09.0
5 S.パヤリ（シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo） +1:10.0
6 S.ジョンストン（シトロエンC3ラリー2） +3:02.7
7 M.ミーレ（シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo） +4:42.7
8 福永修（シュコダ・ファビアR5） +10:12.4
