APRC（第２戦）とJRC（第３戦）のダブルタイトルがかけられた「Rally Hokkaido」が開幕した。
APRCには今シーズンから本格的にチャレンジを開始したプロトンがサトゥリア・ネオS2000を持ち込んできた。ドライバーもワールドワイドで実績のあるアリスター・マクレーにSWRTのワークスドライバーでもあったクリス・アトキンソンを揃え、国内では初登場となるS2000マシンだけにファンだけでなくドライバーをはじめとしたラリー関係者からも熱い視線を集めた。
もちろん開幕戦を制した田口勝彦を擁する「チームMRFタイヤ」、念願のAPRC初優勝を狙う「クスコワールドラリーチーム」もそれぞれ２台のエボXを投入してきた。また、こうしたシリーズチャンピオンやカップウイナーを狙うチームだけでなく、今年も新井敏弘が参戦。総合優勝も視野に入れたアグレッシブな走りが期待できるだろう。
ラリーは昨年同様、本日金曜日、夕闇迫る北愛国交流広場でセレモニアルスタートが行なわれたが、ポディウムを下ったラリー車は北愛国交流広場脇にある、かつてラリージャパンではスーパーSSで使用したOBIHIROをアタックした。
JRCの第３戦としても開催される「Rally Hokkaido」だが、JRCでエントリーするドライバーたちも全く同じコースをアタックする（APRCが通過後、30分のインターバルをおくが）。
このためにJRCとしては群を抜くステージ距離を誇るイベントなるが、今シーズンのJRCはSSのトータル距離だけでなく、ステージサーフェイスによってもシリーズポイントに係数が掛けられている。この結果、「Rally Hokkaido」は破格の2.5という係数となるだけに、今回のリザルトがチャンピオン争いに大きく影響されることになるのは間違いない。
奴田原文雄、勝田範彦、石田正史、福永修といったレギュラーメンバーに加えて、グラベルラリーを得意とする大嶋治夫、岩下英一のベテラン勢、インプレッサにスイッチした杉村哲也がスポットでエントリーするなど長丁場のラリーだけに勝者を予想するのは簡単ではない。
SS1のOBIHIROはAPRCでは新井がベストタイムを刻み、JRCでは奴田原が最速で駆け抜けている。ただし、ラリー本番は明日から始まる林道ステージであることに間違いない。
これまでより約１カ月半早く開催されたことから、雪解け水の影響がまだステージには残る部分もあり、路面のルーズさは例年以上。明日は３回走るステージもあることからAPRC、JRCともに予断を許さない展開となりそうだ。
【APRC DAY0 結果】 （上位10台）
After SS1
順位 No. クラス／順位 ドライバー 車両 タイム（差）
1 12 N4/1 新井敏弘 スバル・インプレッサWRX STI 59.8
2 AP/A 1 N4/2 田口勝彦 三菱ランサーエボリューションⅩ 0.7
3 AP/A 3 N4/3 A.マクレー プロトン・サトゥリアS2000 1.2
4 AP/A 5 N4/3= 柳澤宏至 三菱ランサーエボリューションⅩ 1.2
5 AP/A 4 N4/5 G.ギル 三菱ランサーエボリューションⅩ 1.4
6 AP/A 2 N4/6 C.アトキンソン プロトン・サトゥリアS2000 1.6
7 WC/A 6 N4/7 炭山裕矢 三菱ランサーエボリューションⅩ 1.7
8 19 N4/8 大西康弘 三菱ランサーエボリューションⅩ 3
9 WC 10 N4/9 高橋冬彦 スバル・インプレッサWRX STI 6.7
10 13 N4/10 田口盛一郎 三菱ランサーエボリューションⅨ 7.1
【JRC DAY0 結果】 （上位10台）
After SS1
順位 No. クラス／順位 ドライバー 車両 タイム（差）
1 61 JN4/1 奴田原文雄 三菱ランサーエボリューションⅩ 1’01″5
2 66 JN4/2 岩下英一 三菱ランサーエボリューションⅨ 1.6
3 64 JN4/3 福永修 三菱ランサーエボリューションⅩ 2.6
4 63 JN4/4 石田正史 三菱ランサーエボリューションⅩ 2.8
5 65 JN4/5 大嶋治夫 三菱ランサーエボリューションⅨ 2.9
6 62 JN4/6 勝田範彦 スバル・インプレッサWRX STI 3.2
7 67 JN4/7 桑田幸典 三菱ランサーエボリューションⅧ 3.4
8 69 JN4/8 牟田周平 スバル・インプレッサWRX STI 4.2
9 71 JN4/9 古谷哲也 三菱ランサーエボリューションⅩ 4.3
10 74 JN4/10 今井 聡 三菱ランサーエボリューションⅨ 5.2
