2023年のWRCドライバーズラインナップを発表したトヨタ・ガズーレーシングWRT。チーム代表のヤリ‐マティ・ラトバラは、4台目のトヨタGRヤリス・ラリー1ハイブリッドを、レンタルする可能性もあることを示唆した。
2023年のトヨタは、新王者のカッレ・ロバンペラとエルフィン・エバンスがフル参戦、3台目のGRヤリス・ラリー1ハイブリッドをセバスチャン・オジエと勝田貴元がシェアする。勝田にとってはワークスチームへの昇格となるが、このチームからの参戦数は7戦。だが、オジエがワークスのサードカーに乗るイベントでも、勝田はワークス外のチームから同じくラリー1マシンで参戦することも発表されており、勝田自身は全戦に参戦することになる。
オジエは、フル参戦復帰の可能性について「いろいろ誤解や憶測も流れているようだが、現状は今の状態(シェア参戦)がハッピー」と断言している。
「ただ人生、何が起こるか分からないから、(フル参戦が)100%あり得ない、とは言わないというだけ」
つまり2023年、勝田がワークスチームから参戦するイベントについては、4台目のGRヤリス・ラリー1ハイブリッドのシートが空くことになる。発表されている以外のクルーを起用することは検討していないのか、という問いに対してラトバラは、4台目をレンタルさせるプランは検討しており、すでに問い合わせもいくつか受けていることを明かした。
「2023年シーズンを戦うラインナップはハッキリした」とラトバラ。
「でも、もちろん、4台目が空いている7戦のことも検討している。レンタルという選択も検討するだろう。でも、それは純粋に貸し出すだけのことで、それ以外の意味は持たない」とラトバラは強調。
「マシンをレンタルすることに興味を持つ人がいれば、その選択肢も視野にいれる。今の段階ではそれが実現するか分からないが、興味を持つドライバーがいるのなら、もちろんそのデータも有用なものになる」
「4台目をレンタルするとすれば、100%ビジネス。ポイントは狙わない。さっきも言ったとおりいくつか問い合わせは受けているが、今の段階では決まったことは何もない」
これまでWRCにおいてカスタマープログラムにはあまり力を注いでこなかったトヨタだが、先週のラリージャパン会期中には、GRヤリス・ラリー2のプロトタイプを世界初披露しており、2023年のテスト参戦を経て、2024年からGRヤリス・ラリー2として市販化される見込みであることを明かしている。