2022年の全日本ラリー選手権JN-1チャンピオンのヘイキ・コバライネンが、2023年のフィンランドラリー選手権に参戦することになった。セクト・オートモティブ・ラボから、シュコダ・ファビア・ラリー2をドライブする。
セクト・オートモティブ・ラボは、WRCフィンランドのタイトルスポンサーであるセクト・オートモティブが、モータースポーツの最高峰で持続可能なレースを行う方法を研究・検証する開発部門として立ち上げた会社。2023年は2台を選手権にエントリーし、化石資源を使わない電気燃料「P1 Fuels」と化石資源を使わない潤滑油を使用する。
コバライネンは選手権最高峰クラスのSM1にエントリーする。2022年は圧倒的な強さで全日本選手権を制し、WRCラリージャパンでもWRC2部門4位でフィニッシュするなど、元F1ドライバーとしてのポテンシャルを大いに発揮した。
「ラリーのキャリアとして次に踏むステップとして自然なのは、世界で最も権威のある国内選手権に移ること。これからのシーズンや、そこで待ち受ける新しいチャレンジを楽しみにしている」とコバライネンはコメントしている。
コバライネンのコ・ドライバーを務めるのは、フィンランドで女優として活躍するヤンニ・フッシ。春にラハティ・ヒストリックラリーでサミ・パヤリのコ・ドライバーを務め、ラリーにはまったという。
「あのラリーの後、大興奮で自分のヘルメットを注文した。ラリーテストに合格して、サミと一緒に2回ラリーに参戦した。自分の趣味をさらに掘り下げたかったので、ヘイキが国内選手権に参戦することになってコ・ドライバーを探しているとメッセージを送ってくれた時、ピッタリだと思った」とフッシ。また1月のアークティックラリーには、ミーカ・アンティラと組む模様だ。
コバライネンのチームメイトとして若手部門を担うのは、キミ・ライコネンを叔父に持つ17歳のユストゥス・ライコネン。コ・ドライバーはミカエル・コルホネンが務める。ライコネンは、2022年のフィンランド選手権では選手権独自の1600ccマシンが対象となるクラス5にフォード・フィエスタで参戦し、WRCフィンランドではプジョー208ラリー4でクラス優勝を果たしている。2023年は208ラリー4で、ラリー4・ラリー5が対象となるSM3クラスにエントリーする。
「激戦区のSM3クラスに移るのは、キャリアとして自然なステップアップ。2年間、コンパクトクラスで戦い、いい結果を残せたので、ステップアップするいいタイミングだと思う」とライコネン。
2023年のフィンランド選手権は、1月12〜14日のアークティック・ラップランドラリーで開幕し、9月29〜30日のコッコララリーまで全7戦で構成されている。