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Mスポーツ・フォード、ピエール‐ルイ・ルーベの2023年WRCフル参戦を発表、コ・ドライバーにニコラ・ジルスール

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Mスポーツ・フォードは、2023年WRCにピエール‐ルイ・ルーベがフォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1でフル参戦することを発表した。チームは12月7日に、オィット・タナックとフル参戦の契約を結んでおり、2023年のフルタイムドライバーはこれでふたり目となる。

ルーベは2022年、ラリー1マシンでの参戦はスポットだったが、その中で見事なパフォーマンスを披露し、2019年王者であるタナックのチームメイトとしてフル参戦を戦うシートを手にした。また、コ・ドライバーには新たに、ニコラ・ジルスールを迎える。コンビは先週、フランスで開催されたイベルネル・デボリュイにフォード・フィエスタ・ラリー2でテスト参戦している。

Dévoluy Rallye Hivernal

フランスの若手ルーベは、Mスポーツ・フォードのフォード・フィエスタR5などでWRC2カテゴリーでキャリアを積み、2019年にはWRC2タイトルを獲得。2022年のWRCでは自己ベストとなる4位に2回入ったほか、自身初のステージウインもマークするなど、ペースとパフォーマンスの勢いをチームに印象づけた。

2022年はWRCクロアチアで初めてラリー1マシンで参戦すると、シーズンを追うごとにペースと強さが向上。WRCサルディニアでは、フル参戦のドライバーを相手にポディウム争いを繰り広げ、見ごたえのある展開を作り出した末に、キャリアベストとなる4位でのフィニッシュを果たした。

さらにWRCアクロポリスでは、子どもの頃からのヒーローであるセバスチャン・ローブを抑えてラリーリーダーにも立ち、初めてのWRCでのステージウインもマーク。このイベントでは計2本でトップタイムをマークし、ラリー1マシンでのキャリアにとって重要な転機となった。

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ベルギーのジルスールは、2020年以来となるWRCトップレベルでの参戦。フォードのマシンに乗るのは2013年以来となる。長年、ティエリー・ヌービルのコ・ドライバーを務め、WRC13勝、ポディウム43回と見事な成績を残している。

2023年のWRCは5大陸を遠征するタイトなスケジュールとなっているが、ルーベとジルスールは、チームメイトのタナック/マルティン・ヤルベオヤとともにこのチャレンジングで多忙なシーズンを楽しみにしているようだ。

念願のWRCフル参戦が決まったルーベは「自分にとって夢が実現したようなもの。子どもの頃から夢に見ていたことだ。初めてのフル参戦、しかも毎週末のように自分の人生の情熱の中心であるラリーができるのは、本当に素晴らしいこと」と喜びを語る。

「シーズン全13戦で自分のポテンシャルを発揮し、どれだけ成長や学ぶ伸びしろがあるかを見せていかなくてはならないので、フル参戦に挑むのはプレッシャーも大きい。2023年、自分にとって一番重要な目標は、毎戦をしっかり走り切って経験を積み、どこで自分がプッシュして全開の速さで攻められるのかを身に付けること」

「ワークスドライバーとして、Mスポーツ・フォードのためにマニュファクチャラーズ選手権ポイントを獲るために戦うのは、ずっと自分が願っていたことなので、このようにチームが自分を信じてくれて本当にうれしい。尽力してくれたマルコム(・ウィルソン、Mスポーツディレクター)とリッチ(リチャード・ミルナー、チーム代表)には、心から感謝している。またチームと一緒に仕事ができることがうれしいし、そしてオィットのチームメイトとして活動できるのは特別なことだ」

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WRCの最前線に復帰するジルスールは「WRCに戻ることができて、とてもうれしい。期待の若手ドライバー、トップのマシン、世界王者のチームメイトと、本当に素晴らしいパッケージだ」と意欲を見せる。
「自分にとっても、WRCの全カレンダーに参加することが、一番のポイントだ。ピエール‐ルイとは昨年、フランスでのトレーニングキャンプで出会った。その時の彼は厳しい状況にあったが、それでも今シーズンのように持ち前の速さを発揮できるメンタルの強さに非常に感銘を受けた。先週末は国内戦レベルのラリーに一緒に参戦したが、すぐに彼のドライビングスキルを感じたので、自分もすぐに納得できた」

「初めてシリーズ2位に入ってからちょうど10年、Mスポーツ・フォードに戻ってこれてうれしい。あのシーズンは自分にとって一番気に入っている一年。素晴らしい速さを見せられたし、いい思い出もたくさんある。モンテに向けてピエール・ルイと一緒にドライブすることは自分にとって重要だった。彼は独自のペースノートシステムを使っていて自分が経験したことのないものだったので、どのスポーツでも同じように慣れるために実戦での練習が必要だった。モンテが最も複雑なラリーであることはみんな承知しているので、不安を抱えたままシーズンを迎えることがないようにすることが重要だ」

ミルナーは「今年、ピエールのパフォーマンスにはみんな感銘を受けていた。これまでの経験から学び、それを超えようとする意欲を常に示していた。それこそフルシーズン活躍するための最適な人材だ」と期待を込める。
「もちろん、ラリー1でのキャリアは歩み始めたばかりなので、これから迎えるシーズンは彼にとって極めて重要なものとなるだろう。ピエールは真のチームプレイヤーで、すぐにMスポーツファミリーの中心メンバーになった。個人的にも、来季、彼と一緒にどんな成果を収めることができるのか楽しみ。初表彰台にふさわしい活躍が見られることを期待している」

ウィルソンは「ピエール‐ルイ・ルーベが来季、WRCのトップレベルでフル参戦することが決まり、非常にうれしく思う。 彼に全幅の信頼を寄せているし、今年のパフォーマンスから、彼がラリーで成功するためのすべての要素を持っていることが感じられる。2017年にオジエとともにオィットが成長したように、来季はピエールがオィットとともに成長してくれることを願っている」



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