ラリートルコで12位に入った、トルコ人ドライバーのブルク・セチンカヤ(写真右)。その走りを見たミッシェル・ムートンが彼女を絶賛している。
ムートンは4度WRCイベントで優勝しており、現在はFIAの女性モータースポーツ部門の会長である。プジョー207 S2000でグラベルラリーを走る、セチンカヤのパフォーマンスがムートンの目にとまったようだ。
「正直なところ、さして期待はしていなかったの。でもそれは彼女を知らなかったから。これから彼女はどんどん成長していきそうね。きちんと道筋を示してあげることが重要になるでしょう」とムートンは話す。
またセチンカヤに対して何かアドバイスなど、具体的な支援をするのかという質問に対して、ムートンは次のように答えている。
「私自身アドバイスを受けるのも、もらうのもあまり好きじゃないの。でもこの場で彼女に何かを言うとすれば、難しいコンディションだったにもかかわらず、彼女はいい成績を収めたということね。つまり、彼女に必要なのはペースノートにもっと自信を持つこと、そして慣れること、それが本当に大切なことだと思うわ」
セチンカヤはこのムートンの励ましの言葉を受けてコメントしている。
「モータースポーツ界においては彼女がたったひとりのヒロインなの。彼女の走行シーンを何度もビデオで見ていたのよ。今回のラリーに向けてしっかり準備したわ。今は自分のクルマについてたくさん学んでいる途中。
スタート前には“何も期待しちゃダメ。走り切るのみ”って自分に言い聞かせたの。そうしたら結果としてとてもうまくいったから、すごく満足しているわ」
セチンカヤはトルコ出身の29歳。IRCへの準備イベントとして、母国で行なわれたWRCトルコラリーに出場した。次は6月4〜6日に行なわれるラリーサルディニア(イタリア)へ出場予定だ。