ダカールラリー2023年大会は1月15日、アル・ホフフ〜ダマーン間136kmのステージ14を走行した後、ダマーンのシーフロントに設置された会場でフィニッシュを迎えた。
日本勢では、トヨタ・ランドクルーザー300 GR SPORTを初投入したチームランドクルーザー・トヨタオートボデーの三浦昂が、最終ステージを4輪部門総合73番手・市販車部門2番手のタイムでフィニッシュ。前日にターボトラブルに見舞われたチームメイトのロナルド・バソも、この日は順調に走行を続け同72番手・トップのタイムをマーク。この結果、累積順位ではバソが総合107位/部門首位、三浦が同108位/2位で大会を終え、チームはランドクルーザー300のデビュー戦を部門1‐2で飾り、史上初の同部門10連覇を達成した。
三浦は「今大会は厳しく、とにかく何度ももうダメかと思いました。悔しかった気持ちもありますが、途中で終わらず、こうして2台が揃ってゴール出来て本当に良かったです。メカニックのみんなにも感謝したいです」と締めくくった。
ハイブリッドシステムを搭載した日野600シリーズで参戦した日野チームスガワラの菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組は、終盤、水温のトラブルに対応しながらの走行を続けていたが、この日はステージ途中で燃料配管からの燃料漏れのためストップ。応急修理に約20分を要したほか、その後水温が上昇して冷却水を補給したため、さらに約30分のタイムロスを喫した。それでも、この日をトラック部門21番手のタイムで走り切り、累積順位では部門10位に入った。
菅原(写真中央)は「今日最後のSSでも燃料漏れでストップ。序盤から小さなものを含めてトラブルが続き、水温上昇が出てからは毎朝エンジンがちゃんと掛かるか心配でした。コースもすごくて、今までで一番大変な年になったと思います。10位の成績はまずまずでしょうか」と苦しい行程を乗り切った末に笑顔をのぞかせた。