キミ・ライコネンはラリートルコでベストリザルトとなる5位に入った。ライコネンのラリードライビングは徐々に向上してきているが、この元F1チャンピオンでもコントロールできないものがあった。それは火山の噴火である。
トルコでは500人以上の関係者がどうしようもない事態に巻き込まれたわけだが、当然のことながら、そこにはライコネンとリンドストロームも含まれていた。ライコネンの解決策はイタリアのどこかへ飛び、それからスイスの自宅まで長いドライブというものになるだろう。
本題に戻るが、トルコでのライコネンはトラブルフリーの走行を存分に楽しみ、彼がどんなに飲み込みが早いドライバーであるかを証明してみせた。今まで9回しかラリーに出場していないにもかかわらず、経験豊富なドライバーを差し置いて、SSではトップ10から脱落することはなく、トップ6をキープしていたほどだ。
「このような結果になって本当にうれしいよ。ペースノートに集中してミスをしないように気をつけただけ。特別なことはしていないんだ。そして最終日は路面が泥だらけで、まるで氷の上を走っている気分だった。全体を見ても本当にタフなラウンドだったよ。
いつでも学ぶ姿勢は忘れていないし、それがうまくいくと本当に楽しいんだ。そう、サーキットで走り始めた頃みたいにね。いい成績を出せてとってもうれしいんだけれど、今夜どうやって家に帰っていいのかノーアイデア。多分方法は見つけられるだろうから、そんなに問題じゃなさそうだけれど……」
カイ・リンドストロームもまた、若かりし頃ラリーに勤しんでいた日々を思い出したようだ。
「なにもないところから新しいプロジェクトを開始したわけだが、ぐんぐん力をつけてきているドライバーの手助けをするという仕事にかかわることができてとてもうれしく思っている。
キミそしてレッドブルのお陰で本当に素晴らしい経験をしているよ。私はウソは言わないよ。彼は今回のラリーで印象的な走りをしたわけだが、きっと外から見たら誰も彼がラリーでの経験が浅いドライバーだなんて思わないだろう。これからも進化し続けると思うね」
レッドブルチーム、ライコネンとリンドストロームの次戦は5月28〜30日のラリーポルトガルだが、このラウンド前にふたりは経験を積むためテストを計画しているようだ。