WRCモンテカルロ事前情報:ハイブリッドのラリー1マシン、2シーズン目がいよいよ開幕 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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WRCモンテカルロ事前情報:ハイブリッドのラリー1マシン、2シーズン目がいよいよ開幕

©FIA

2023年世界ラリー選手権(WRC)は1月19〜22日、開催91回目を迎える伝統のラリーモンテカルロで全13戦のシーズンが開幕する。

ハイブリッドのラリー1時代、2シーズン目の初戦となるラリーモンテカルロは、1911年が初開催。伝統を誇る一方で厳しい内容のイベントとして知られてきた。その人気を裏付けるように、シーズンの開幕戦から制限数に達するエントリーを集めた。

この時期の山岳路は、雪や氷により幅が狭まることも多く、グリップレベルも常に変化するためさらにチャレンジングになり、WRCカレンダーで最も過酷なイベントのひとつだ。そのうえ、コンディションが複雑になればなるほど、タイヤ選びが勝負の分かれ目となる。

今回エントリーしたラリーモンテカルロでの優勝経験者3人やサポートカテゴリーの強豪を含む75人のドライバーは、1月19日木曜日夜、モナコの名所、カジノ広場からスタート。イベントには、FIA総裁のモハメド・ビン・スライエム、副総裁のロバート・レイドも出席する。

■エントリー状況
トヨタ・ガズーレーシングWRT:カッレ・ロバンペラは、22歳にしてタイトル防衛に挑むが、カーナンバーは「1」ではなく、これまでどおりの「69」を選んだ。昨年のモンテカルロでは、10.5秒差で優勝を逃したセバスチャン・オジエは、スポット参戦の初戦としてモンテカルロに登場。エルフィン・エバンスもワークスノミネートとなり、日本の勝田貴元は4台目のトヨタGRヤリス・ラリー1ハイブリッドをドライブする。

ヒョンデ・シェル・モビスWRT:ティエリー・ヌービルのチームメイトに、エサペッカ・ラッピが加入。今季もヒョンデi20 Nラリー1ハイブリッドのサードカーをシェアするダニ・ソルドは、このモンテカルロで初戦を迎える。次戦スウェーデンには、クレイグ・ブリーンの起用が発表されている。

Mスポーツ・フォードWRT:ヒョンデから移籍したオィット・タナックが、昨年のWRCモンテカルロの優勝チーム、Mスポーツ・フォードに復帰。ピエール‐ルイ・ルーベとともにフォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1で全13戦を戦う。ジョルダン・セルデリディスはサードカーで参戦するが、マニュファクチャラーズ選手権の対象にはなっていない。

■サポートカテゴリー
WRC2の筆頭は、昨年はラリー1マシンでの参戦も経験したアドリアン・フルモー(Mスポーツ・フォードWRT、フィエスタ・ラリー2)。WRCモンテでのライバルにはヨアン・ロッセル(PHスポール、シトロエンC3ラリー2)、オリバー・ソルベルグ(トクスポーツWRT2、シュコダ・ファビアRSラリー2)、元ERCチャンピオンのクリス・イングラム(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo)、モータースポーツ・ラリーアカデミーのジョシュ・マクリーン(ヒョンデi20 Nラリー2)などが名を連ねる。WRCモンテカルロで優勝経験のあるフランソワ・デルクールは、シュコダ・ファビアRSラリー2でWRCマスターズにもエントリー。WRC2には、29台がリストに並ぶ。

■ラリールート

TOYOTA

アルプ=マリティームとアルプ=ド=オート=プロバンスを中心に、よりコンパクトになったルートは、2022年から50%が変更されているが、難易度は決して低くはならない。競技は19日木曜日の夜、 改訂され今回は15.12kmとなったLa Bollène-Vésubie/Col de Turiniからスタート。続けて、ラリー最長となる24.90kmのLa Cabanette/Col de Castillonを走行する。

金曜日は、アルプ=マリティームの3ステージを2ループする105.34km。この日は日中サービスがなく、リグループとタイヤフィッティングゾーンが、モナコ北西部のピュジェ・テニエに設置される。土曜日はラリー最長の117.78kmを走行。ピュジェ・テニエでのリグループとタイヤフィッティングゾーンを挟んで3ステージを2ループする。日曜日は、アルプ=マリティームの北東部を走行。ラリーモンテカルロ伝統のステージ、 Lucéram / Lantosqueと、木曜日に走行したLa Bollène-Vésubie / Col de Turiniを2回ずつ走行。この日2回目のLa Bollène-Vésubie / Col de Turiniは、パワーステージに指定されている。表彰式は夕方、モナコのカジノ広場で行われる。

■ラリーデータ
開催日:2023年1月19日〜22日
サービスパーク設置場所:モナコ
総走行距離:1534.79km
総ステージ走行距離:325.02km(SS比率21.18%)
総SS数:18

■開催選手権
WRC
WRC2
WRC3

■マニュファクチャラーズ選手権ノミネートドライバー
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
カッレ・ロバンペラ(#69)
エルフィン・エバンス(#33)
セバスチャン・オジエ(#17)

[ヒョンデ・シェル・モビスWRT]
ティエリー・ヌービル(#11)
ダニ・ソルド(#6)
エサペッカ・ラッピ(#4)

[Mスポーツ・フォードWRT]
オィット・タナック(#8)
ピエール‐ルイ・ルーベ(#7)

■2022年ラリーモンテカルロ最終結果
1 S.ローブ/I.ガルミッシュ(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) 3:00:32.8
2 S.オジエ/B.ベイヤ(トヨタGRヤリス・ラリー1ハイブリッド) +10.5
3 C.ブリーン/P.ネイグル(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +1:39.8

■近年のウイナー
2022年 S.ローブ(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1)
2021年 S.オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)
2020年 T.ヌービル(ヒョンデi20クーペWRC)
2019年 S.オジエ(シトロエンC3 WRC)
2018年 S.オジエ(フォード・フィエスタWRC)

2023年WRCの新しいポイント
– WRC2ジュニアはWRC2チャレンジャーとなり、年齢よりも競技経験を重視するように。

– 50歳以上のドライバーを対象とするWRC2マスターズカップは、車両の対象をラリー2からラリー3、ラリー4、ラリー5、RGTまで拡大。この結果、カテゴリー名もWRCマスターズカップと変更された。

– WRCの新規イベントとして、オーストリア、チェコ、ドイツが合同で開催するセントラル・ヨーロッパラリーが第12戦として開催される。

– サステナビリティをさらに推進するため、ラリー1マシンのマニュファクチャラーが、ノミネートしたテスト地以外で行うテスト日程を28日から21日に短縮。

– ボランティアオフィシャルの勤務時間短縮のため、グラベルイベントでの朝のサービスはアイテナリーから外される。

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