クレイグ・ブリーンが、2023年のヨーロッパラリー選手権(ERC)に戻ってくる。といっても、ポルトガルで開催される開幕戦ラリー・デ・ファフェ(グラベル)のみの話。注目は、ポルトガル選手権に参戦することが決まったことだ。
ファフェではヒョンデi20 Nラリー2をドライブする現在32歳のブリーンは、ポルトガルのヒョンデインポーターの支援を受けて、ポルトガル選手権参戦の契約を結んだ。3月10〜12日に開催されるラリー・デ・ファフェはERCとポルトガル選手権の開幕戦が併催されることから、ブリーンはWRCポルトガル戦でも馴染みのあるステージでERC勢と対峙することになる。
WRCでは今季はヒョンデからi20 Nラリー1ハイブリッドのサードカーをダニ・ソルドとシェアするブリーンにとって、ポルトガルでの参戦プログラムはそれに加わるものだ。
「このプロジェクトが決まりワクワクしている」とブリーン。
「(WRCとポルトガルの)両方の選手権に参戦するのは、とてもチャレンジングになるだろう。自分のWRC参戦はスウェーデンから始まるが、ファフェのことも待ち切れない。チーム・ヒョンデ・ポルトガルからのラリー参戦に向けて、モチベーションがすごく高まっている」
今季のポルトガル選手権は全8戦で構成され、WRCラリーポルトガルを含む最初の4戦がグラベル、残り4戦がターマックとなる。オールターマックのラリー・ビーニョ・デ・マデイラはERCやIRCのカレンダーに入っていたこともある名門イベントであり、今季は第6戦に設定されているが、WRCフィンランドの会期と重なっており、ブリーンはこの週末はWRCラウンドに出るものと見られている。
一方、ブリーンのコ・ドライバー、ジェームス・フルトンは、昨年4月にポルトガル選手権第3戦にジョシュ・マクリーンと組んで参戦しているが、i20 Nラリー2で参戦したこの時は首位を走行中に転倒、リタイアを喫している。
(Graham Lister)