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2024年にWRCカレンダー入りしたラトビアはエストニアの代替か

©@World / Red Bull Content Pool

長年にわたってWRCカレンダー入りを目指してきたラトビアが、2024年にWRC開催国の仲間入りを果たす。2024年のWRCカレンダーはまだ発表されていないため、会期は明確にはなっていない。しかし、ラリーエストニアが2023年いっぱいでWRCプロモーターとの契約が終了することから、その代替として7月に開催されるのではと憶測されている。

これにより、来季のERCカレンダーからは一枠が消えることになるが、ERCのディレクター、イアン・キャンベルは、ラリーリエパヤのプロモーションがラリーラトビアとしてWRCイベントに昇格したことを歓迎する。
「ラリーリエパヤがWRCラウンドになるのは、素晴らしいことだ」と語るキャンベルは、元ラリーGBのクラーク・オブ・ザ・コースでもある。
「これは、ERCがドライバーやコ・ドライバーにとって実力を証明する場であるだけでなく、最高レベルへのステップアップを目指すイベントであることを明確に示している」

ラトビアは国土が6.5万平方km、人口約189万人と小さな国だが、超高速グラベルステージを備え、ラリーラトビアの主催も務めるRAイベントには、2024年のWRC新規イベントとして大成功を収めるために、これ以上ない人材が揃っている。

WRC開催国としては37カ国目となるラトビア。イベントの前身であるラリーリエパヤ・ベンツピルスはスノー&アイスのイベントとして開催され、2014年にはベンツピルスが開催エリアから外れたため、ラリーリエパヤとなった。それでもウインターラリーとしての開催を続けていたが、2016年、季節外れの温暖な気温の影響で10月に延期。その後、2年間、秋に開催した後、2019年は5月に行ったが、2020年は新型コロナウイルスの感染流行の影響を受けて8月に延期。この時、ERCとの併催でWRC開催を目指したが、これを決定する電子投票でリエパヤに投票したのは、元ヒョンデ・モータースポーツのボス、アンドレア・アダモだけだった。

2021年、2022年は7月に開催され、第13回目となる今年はERC第4戦として6月16〜18日に予定されている。過去のラリーリエパヤ勝者には、エサペッカ・ラッピ、クレイグ・ブリーン、オリバー・ソルベルグ、ニコライ・グリアジン、ヤリ・ケトマーなどがいる。

隣国エストニア同様、ラトビアもラリーに関しては革新性を重視している。第1回大会では、最終ステージとしてスキー場のゲレンデが使われた。また、リエパヤ中心部に近いリエパヤビーチでデモランを行ったり、ラトビア版グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードの一環としてラリーが開催された時には、目玉イベントとしてリエパヤの貿易運河を走るパワーボート・レースと同時開催した。

リエパヤには空港があり、ヨーロッパ本土とは海路でも結ばれているが、昔からホテルの部屋数は少なく、高速道路がないため首都リガから3時間かけて移動しなければならない。しかし、こうした課題も、WRCに素晴らしい付加価値を与えることに比べれば些細な問題のようだ。
(Graham Lister)



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