WRC第2戦ラリースウェーデンで、プライベーターとして初めてトヨタGRヤリス・ラリー1ハイブリッドで参戦したイタリアのロレンツォ・ベルテッリ。今季は少なくともあと1戦はWRCに参戦したい意向を明かしていたが、マシンはフォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1に戻すことになりそうだ。
ベルテッリは10年以上、プライベーターとしてMスポーツ・フォードから参戦していたが、今季のラリースウェーデンではGRヤリス・ラリー1ハイブリッドで参戦するチャンスが生まれた。このスウェーデンでは、勝田貴元が自身初めてワークスノミネートでの参戦を果たしており、4台目のGRヤリス・ラリー1ハイブリッドのシートが空いた。
プライベーターながら、常にトップ10のタイムをマークしているベルテッリだが、GRヤリス・ラリー1ハイブリッドで参戦したスウェーデンでは金曜日の午後に雪壁にヒット。最終的に総合14位でのフィニッシュとなった。
「こうしたマシンは簡単にはドライブできないんだ」とベルテッリ。
「たぶん、前の世代のマシンの方が簡単だったんじゃないかと思う。ラリー前にテストをした時は、タイムは(トヨタのワークスドライバーたちと)もっと差が少なかった。でも、実戦ではタイムが落ちた。ペースノートを改善しなくてはならないのは間違いないね」
そのベルテッリは、今後はプーマ・ハイブリッド・ラリー1に戻るとオープンに話している。
「トヨタからの参戦は素晴らしい経験だった」とベルテッリ。
「機会ができたのでそれを活かしたかったし、彼らからたくさんのことを学んだ。Mスポーツとは違う方法で物事を進めるのは、興味深いことだった。どちらがいいとか悪いとかではなくて、それぞれに違いがあった。その上で、自分はまたMスポーツ・フォードに戻ると思う。またあそこのマシンに乗ることになるんじゃないかな」
家業のファッション事業で多忙な34歳のベルテッリは、ラリー参戦は本業のスケジュール次第だと語っている。
「スウェーデンの参戦は自分にとっては休日だった」と笑顔を見せるベルテッリ。
「今年はまだ休日を取ることができるから、またWRCに戻ってこれたらいいね。もちろん、イタリアの参戦はいつも興味を持っているが、ギリシャも好き。今は、予定は立っていない」