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新城ラリーに登場の勝田貴元「今年のラリージャパンはさらに上を目指します」

©Naoki Kobayashi

開催中の全日本ラリー選手権第2戦新城ラリーに、ゲストドライバーとしてトヨタGRヤリス・ラリー1でデモンストレーション走行を披露した勝田貴元。3月4日の走行を終えて、取材に応じてくれた。

Q:全日本参戦時代に走ったこともある新城ラリーは、4年ぶりの有観客開催となりました。ギャラリーの前で走りを披露した気持ちを聞かせてください。
勝田貴元(以下、勝田):
自分自身は無観客の時期に参加することはできなかったのですが、久しぶりに来てみて、『たくさんのお客さんが来てくれるお祭りのようなラリー』というイメージは変わっていませんでした。さらに、昨年はWRCラリージャパンも開催され、お子さんや10代、20代のお客さんも多くなったように感じ、また新しいファン層が増えたように思います。

Q:愛知県での初開催を受けて、今年のラリージャパンも周辺の期待が高まるのではないでしょうか。少し早いですが、ラリージャパンに向けての意気込みを聞かせください。
勝田:
昨年は表彰台に上がりましたが、さらにその上を行く結果を求めて、最初から最後まで走りたいと思っています。昨年はペース的に足りない部分があったので、そこは今シーズン、ターマックラリーでしっかり改善して、いい準備をしてラリージャパンに臨みたいと思っています。

Naoki Kobayashi


Q:スウェーデンでは初めて、マニュファクチャラーズ選手権ポイント対象にノミネートされての参戦でした。気持ち的に違いはありましたか。
勝田:
多少のプレッシャーはありましたが、結局やることは一緒なので。よりプレッシャーを感じるのは、おそらくライバルチームと競っていて最後の最後、どちらかがポイントを獲らなくてはならない、という状況になってからではないかと思っています。スウェーデンでは序盤で戦線離脱してしまいましたが、最初からチームのためにポイントを獲ることを目的にプッシュしていくスタイルで攻めたので、そのスピードには納得できました。ただ、そのスピードを持続させるうえで、ほんのひとつのミスであのような結果になってしまいました。とは言えラリーとはそういうものなので、そういった致命的なミスをいかになくしていくか、ということが重要だと思っています。なので、もちろんガッカリはしましたが、自信を得られた部分もあるので、ポジティブな部分を吸収して、ネガティブな部分は改善して、次戦に向けて準備していきたいと思っています。次のノミネートはまだ決定していませんが、遅くともポルトガルかなと思っています。個人的にはポルトガルは昨年もパフォーマンス的に良かったですし、しっかりチームに貢献できるイベントだと思っていますが、チームの決定を待ちます。

Q:今年、上位を狙いたいと個人的に思っているイベントはありますか?
勝田:
やはりポルトガルと、ケニアはいつも結果的にサバイバルラリーになるのですが、その中でも競争力のあるタイムを出して生き残る戦いをしっかりすれば、チャンスがあると思っています。そして、フィンランドでもいい結果を残したいです。ここで表彰台に乗れたらパフォーマンス的にも高いということになると思うので、まずはそこを目指していきたいです。

Q:勝田範彦選手は今回、選手権外の出走ですがトヨタGRヤリス・ラリー2で総合2番手相当のタイムを出しています。
勝田:
いい意味で驚きました。できたばかりのマシンで、父はほとんどテストもできていないのでマシンに慣れておらず、日本の道に合わせてもいない状態で走っているので、それでこれだけのタイムを出しているということは、父がクルマに慣れてクルマも煮詰めていけば、間違いなく高いレベルのクルマに仕上がると思うので、今年1年、しっかり時間をかけて、日本では父が、ヨーロッパではユホ(ハンニネン)さんをはじめ、僕やテストドライバーたちみんなでいいクルマにしたいと思っています。今回、タイムが良かったからといってWRC2でどうなるかという評価をするのは、色々状況が違うので難しいですが、まったくダメ、というわけではないという点が見えたので、そこは楽しみなところです。

Q:ラリー2の操り方について、範彦選手からアドバイスを求められたりはしましたか?
勝田:
珍しくかなり聞いてきました(笑)。やはり父がこれまで乗ってきたクルマとはまったく違いますし、経験が長いだけあって自分のクセもあると思いますし。まったく違う走らせ方が必要になってくるので、そこをいま父は、今回のラリーを通しながら少しずつ探っているのだと思います。ほかの国の国内戦を見ていても、グループNのマシンで強かった選手がR5にスイッチして戸惑い、スピードを発揮できないことは、よくあるものです。でも時間をかければ、すぐに勘所をつかむので。長く乗ってきたスペシャリストには、必然的なものだと思います。なので、驚いてはいないですし、すぐに対応できると思います。



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