トヨタは、開発中のトヨタGRヤリス・ラリー2のターマックテストを先月下旬、フランスで行った。南フランスで行われたこのテストでは、テストドライバーを務めるユホ・ハンニネンに加え、WRCチャンピオンのカッレ・ロバンペラもステアリングを握った。
これでGRヤリス・ラリー2はすべての路面でテスト走行を行ったことになり、チームは進捗についてポジティブであると伝えている。特にシュコダ・モータースポーツから参戦した2019年にWRC2プロタイトルを獲得しているロバンペラからのフィードバックは、GRヤリス・ラリー2の開発においても関連性が高いものになりそうだ。ロバンペラはファビアで参戦する前には、ラリー2の前身であるR5スペックのMスポーツ製フォード・フィエスタやプジョー208T16でも参戦した経験を持っている。
トヨタのテクニカルディレクター、トム・ファウラーは「ユホはこのマシンで最も長い距離を走っており、もちろん、テストドライバーや開発ドライバーも走行を積んでいる。今回、カッレが乗ったことで、ユホのフィードバックの多くが実証されたし、マシンの様々な側面について別の見方ができるようにもなった」と語る。
「どのドライバーもそれぞれ違いがあるし、マシンに求めることも違う。GRヤリス・ラリー2は、様々なレベルのドライバーが乗ることになるという性質上、あらゆるレベルで通用するクルマが必要となる」
GRヤリス・ラリー2は、来季からWRCで実戦デビューすることを目指しており、この週末は全日本ラリー選手権で勝田範彦がドライブ。選手権対象外でのエントリーだったが、初日6SSを終えた時点でJN-1クラス2番手相当のタイムをたたき出すなど、スピードを見せている。