2023年シーズンWRC第3戦ラリーメキシコは、3月16日(木)にオープニングのSS1/SS2が行われ、Mスポーツ・フォードのオィット・タナックが連続ベストタイムをマークして首位に立った。1.7秒差の2番手にはトヨタのカッレ・ロバンペラ、2.2秒差の3番手にはヒョンデのエサペッカ・ラッピがつけている。
3年ぶりの開催を実現したラリーメキシコは、16日の夕刻に世界遺産にも指定されている古都グアナファトでのセレモニアルスタートを実施。会場には待望のWRC復活を祝うように大観衆が集まり、最新ラリーカーへ盛大な声援を送った。ラリーカーはそのままグアナファトの市街地に設置された1.12kmの「Street Stage GTO」を、SS1とSS2の2回走行。こちらにも沿道には多くの観客が集結している。
ここは石畳のランナバウトや地下に張り巡らされたトンネルなど、特徴的なエリアを通過するストリートステージ。SS1とSS2で連続ベストタイムを刻んだのは、前戦スウェーデンでMスポーツ・フォード移籍後初勝利をマークし、今回ポイントリーダーとしてメキシコを迎えたタナックだった。SS1ではロバンペラに0.8秒、SS2では同タイムで並んだロバンペラとラッピに0.9秒差をつけてみせた。
「すごくトリッキーなステージだけど、久々に走れて楽しかったよ。ただ、ラリー本番はグラベルステージを走行する明日からだ。金曜日が鍵になるはずだし、どうなるか様子を見るよ。まだ、このクルマでグラベルラリー本番を走ったことがないからね」と、タナックは落ち着いた面持ちで語る。
2番手につけたロバンペラは「久々のメキシコの観客はやっぱりすごいね。普段だったら、この手のステージは楽しめないけど、メキシコの熱狂的なファンの前で走るのならば、大歓迎だ」と、笑顔で振り返った。
今回、メキシコ初参戦となった勝田貴元は、初めて走行するグアナファト市街地を慎重なペースで走行し、首位から4.1秒差の9番手につけている。
競技2日目はSS3〜SS10の7SS、SS走行距離は124.38km。オープニングのSS3は日本時間1月17日の午前23時48分にスタートする。
WRCメキシコ SS2後暫定結果
1. O.タナック(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) 1:54.2
2. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1.7
3. E.ラッピ(ヒョンデi20Nラリー1) +2.2
4. T.ヌービル(ヒョンデi20Nラリー1) +2.8
4. S.オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +2.8
6. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +3.3
7. D.ソルド(ヒョンデi20Nラリー1) +3.4
8. P-L.ルーベ(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +3.7
9. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +4.1
10. E.リンドホルム(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +6.1