WRCメキシコ:競技2日目を終えてヒョンデのエサペッカ・ラッピが首位に浮上、勝田はコースオフリタイア – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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WRCメキシコ:競技2日目を終えてヒョンデのエサペッカ・ラッピが首位に浮上、勝田はコースオフリタイア

©HYUNDAI

2023年シーズンWRC第3戦ラリーメキシコは、3月17日(金)にラリー2日目の8SSを走行し、出走順を活かしたヒョンデのエサペッカ・ラッピが首位を走行。5.3秒差の2番手にはトヨタのセバスチャン・オジエ、30.1秒差の3番手にはトヨタのエルフィン・エバンスがつけている。トヨタの勝田貴元はSS5でコースオフを喫し、リタイアとなった。

金曜日のルートは、サービスが置かれたレオンの東部の3SSをループし、新ステージの「Las Dunas Superspecial(SS9:3.70km)」と「Distrito Leon Mx SSS(SS10:1.30 km)」という短い2ステージで締めくくる8SS、124.38km。路面には細かいグラベルが積もっており、ポイント上位のドライバーは、ライン上のグラベル掃除を強いられることになる。

この日のオープニングのSS3は、波乱の幕開けとなった。ポイントリーダーで、初日をトップにつけたMスポーツ・フォードのオィット・タナックが、スタートから15.8km地点でターボトラブルからストップ。後続のクルーにステージ中でパスされてしまう。タナックはなんとかステージを走り切ったものの、このステージだけで8分近くも遅れている。

M-SPORT

さらにMスポーツは2台目のフォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1をドライブするピエール-ルイ・ルーベも、岩にヒットしてホイールを破損し、リタイア。3台目をドライブするジョルダン・セルデリディスまでもが、コースを塞ぐかたちでストップ。赤旗が出されるアクシデントとなり、Mスポーツ勢は早くも全車が上位争いから脱落してしまった。

出走順の有利を活かしたエサペッカ・ラッピが、セバスチャン・オジエに0.6秒差のベストタイム。「セブと僅差ならば、正しいラインを走行したってことだろうね」と、笑顔を見せたラッピが、オジエに1.2秒差をつけて首位に浮上。7.3秒差の3番手にはヒョンデのダニ・ソルド、9.0秒差の4番手にエルフィン・エバンス、10.3秒差の5番手にティエリー・ヌービルが続く。タナックの脱落で先頭スタートとなったトヨタのカッレ・ロバンペラは、ベストから12.7秒も遅れ、初日の2番手から6番手まで順位を落としている。

SS4はオジエがラッピに0.4秒差のベストタイム、これで首位ラッピとオジエの差は0.8秒に。オジエから0.7秒差3番手タイムで走ったエバンスが、ソルドを捕らえて3番手にポジションアップ。その後方では5番手を走行するヌービルが、バンプにマシンを当てて数秒をロス。先頭スタートに苦しむロバンペラがひとつに順位を上げた。

SS5はラッピがベストを獲り返し、オジエとの差を1.4秒にわずかだが拡大する。マシンのリヤを岩にヒットし、数秒をロスしたロバンペラをかわし、ヌービルが5番手に順位を戻している。初参戦のメキシコの路面に苦しみつつ7番手を走行していた勝田貴元は、ステージ中盤でコースオフ。ラリー続行を諦めることになった。

TOYOTA

最初のループを首位で折り返したラッピは「ドライビングは完璧じゃないけど、ここで何度も勝っているセブのペースに合わせて走れているよ」と、僅差のバトルを楽しんでいる様子。一方のオジエも「出走順5番手だから、先頭スタートよりもずっといいよ」と、こちらも納得の表情だ。

レオンでのサービスを挟んだ午後のセクション。SS6はラッピが獲り、3連続ベストタイム。ただ、オジエも0.8秒差で続いており、その差は2.2秒と依然として僅差のままだ。サービスでターボを直したタナックは「ようやく普通に走れるようになった」と語るが、首位からはすでに13分も離れた総合22番手と、厳しい状況は変わらない。

SS7はオジエがラッピに1.9秒差のベストを叩き出し、ふたりの差は0.3秒と再び1秒を切ってきた。4番手を走行していたソルドが左リヤタイヤにパンクを喫して1分近くをロス。ヌービルが4番手、ロバンペラが5番手とひとつずつ順位を上げた。続くSS8はラッピがベストをマークした一方、「プッシュし過ぎてしまった」と振り返ったオジエは3.1秒差の3番手タイム。その差は3.4秒に拡大した。

TOYOTA

大観衆が集まったショートステージのSS9はラッピが一番時計を記録し、オジエとの差を6.9秒とした。長い1日を締めくくるのは、レオンのサービスパーク内をルートに含む、ショーステージのSS10「Distrito Leon Mx SSS(1.30km)」。ここはパンクに見舞われながらも走行を続けたソルドがベストタイムで駆け抜けた。オジエがヌービルと同タイムとなる、0.6秒差の3番手でまとめた一方、ペースを抑えたラッピはベストから2.2秒差の7番手。首位のラッピは、オジエとの差を5.3秒として初日を終えた。

総合3番手のエバンスは30.1秒も離れており、優勝争いから一歩後退。39.8秒差の4番手は、後半のセクションで左フロント・ドライブシャフトの不調に見舞われたヌービル。タナックの後退により、ほぼ1日先頭スタートを強いられたロバンペラは、首位から59.7秒離れた5番手につけている。

競技3日目はSS11〜SS19の9SS、SS走行距離は126.86km。オープニングのSS11は、日本時間3月18日の23時13分にスタートする。

WRCメキシコ SS10後暫定結果
1. E.ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1) 1:25:12.0
2. S.オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +5.3
3. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +30.1
4. T.ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1) +39.8
5. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +59.7
6. D.ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1) +1:27.2
7. G.グリーンスミス(シュコダ・ファビアRSラリー2) +3:50.1
8. A.フルモー(フォード・フィエスタ・ラリー2) +3:58.6
9. E.リンドホルム(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +4:16.5
10. K.カエタノビッチ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +4:53.1



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