WRCラリーメキシコ、ラリー終了後の各ドライバーからのコメント(抜粋)。首位争いをしていたエサペッカ・ラッピが脱落した後は、貫録の速さで高地グラベルを制したセバスチャン・オジエ。チームの後押しを支えにメキシコでの勝利最多記録を7に更新したことに誇りを見せるとともに、この勝利を最近失ったばかりという友人のために天に向けて捧げた。
(カッコ内は順位の前日比)
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタGRヤリス・ラリー1ハイブリッド
■セバスチャン・オジエ/総合優勝(=)
パワーステージ:1位
「信じられないような週末だったし、この勝利を手にすることができて本当にうれしい。今回は、ラリーで勝つという明確な目標を持って臨んだ。今回、マシンは素晴らしかった。まったく問題がなくチームのために強く週末を戦えたので、実現させてくれたみんなに感謝している。30ポイントを獲得して終えられたので、本当に完璧な週末になった。必要な時には最高のペースが出せたし、求められる時にはしっかり対応できた。あのような差がついた時に対応するのはラクではないし、今日はこの週末で一番タフなループだったと思う。少しくらいタイムをロスできる余裕はあったが、集中を維持することが重要だった。パワーステージは好きなステージだし、チームのためにもポイントを獲ることが重要だったので、攻めなくてはならないと感じていた。記録や数字を重ねることはいいものだしもちろん誇らしく思うが、一番重要なのはこの勝利。最近失った友人に捧げたい」
■エルフィン・エバンス/総合3位(↓)
「最終日はかなりいい滑り出しだったが、残念ながらロングステージの終盤でサスペンションアームに小さなダメージを抱えてしまった。リエゾンで修復することができたが、残りの2本を通して気を使わなくてはならないと感じていたので、ティエリーとの差を維持することができなかった。結果的にものすごく僅差だったが、届かなかった。それでも、全体としては手堅く戦えた。2位でフィニッシュできるだけの速さはあったと思うし、ポジティブなことは、またポディウムに上がったこと。すごく久しぶりの感じがするね。そのことや、このマシンのグラベルでのフィーリングについてもうれしく思う」
■カッレ・ロバンペラ/総合4位(=)
パワーステージ:4位
「自分たちにとってはラクな週末ではなかった。金曜日は道を切り開くというようなことでロスし、この週末は争いから少し遠ざかった。パワーステージではもっとポイントを獲りたいと思っていた。必死にプッシュしてできる限りを尽くしたが、あるコーナーで膨らんでリヤウイングを失ってしまったので、ダウンフォースなしでは思い切りプッシュすることができなくなってしまった。でも、金曜日の出走順から総合4位でフィニッシュできて、まずまずのポイントも獲得できた。この週末、素晴らしい走りをしたセブを祝福したい」
[ヒョンデ・モータースポーツ]
ヒョンデi20 Nラリー1ハイブリッド
■ティエリー・ヌービル/総合2位(↑)
パワーステージ:3位
「この週末ずっと全開で攻めたし、ここまでの3戦で3回目のポディウムに上がることができてうれしい。週末を通して必死にマシンの改善に努めた。ハンドリングはよくなってきた。金曜日のスタート順が早かったので、タフだった。金曜日を終えて首位から40秒近く差がついていた。土曜日から流れがよくなり、少しずつエルフィンとの差を詰められるようになった。なかなか追いつかせてくれなかったので、最後の最後までハードに戦わなくてはならなかった。今日のロングステージ、オタテでは、ステージ上に犬が何匹か出てきてスローダウンしなくてはならなかったので、少し残念だった。これでタイムをロスしたが、落ち着きを維持してパワーステージでのチャンスを狙った。不必要なリスクは負わずにできる限りプッシュした。2位という結果は、チームにとって素晴らしい成果だ」
■ダニ・ソルド/総合5位(=)
パワーステージ:5位
「複雑な気分だ。選手権のためにポイントを獲得できたことはうれしいが、フラストレーションも少し感じる。金曜日にパンクに見舞われたことで、争いに加わることがあまりできなかった。このイベントでは、もっと高い期待を持っていた。戦いは厳しく、上位には強いドライバーがたくさんいる。ポイントを獲ってマシンを持ち帰ることができたし、次に参戦するラリーでも同じようにいい仕事ができると確信している。WRCを熱心に愛してくれる最高のスペクテイターの前で、素晴らしい道のあるメキシコにまた戻ることができて素晴らしかった。とても楽しかったし、自分たちのポテンシャルは見せたと思う」
[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1
■オィット・タナック/総合9位(↑)
パワーステージ:2位
「フィニッシュラインを越えられてハッピー。今回、できる限りのことは尽くした。金曜日の時点でポイントなしで終わるかもしれないような状況だったので、少なくともいくつかポイントを獲れたことはポジティブ。マシンのパフォーマンスはあったし、あとは自分とマシンが少し噛み合っていないだけ。トリッキーなことだが、ここからの数週間で自分たちに何ができるか楽しみにしているよ」
■ピエール・ルイ・ルーベ/総合26位(↑)
「もちろん、厳しい週末だった。自分のドライビングミスがあったからね。これを経験にしたいと思うし、将来のためにもいいことだと思う。この先、いい日も必ずやってくるはずだよ」