2023年のWRCにラリー2マシンで復帰するというガス・グリーンスミスの決断は、先週末のWRCラリーメキシコで部門優勝を飾ったことで正当化された。
英国出身のグリーンスミスは、2020年からWRCのトップカテゴリーでの参戦を続けていたが、昨年いっぱいでシートを失った。その後は、Mスポーツ・フォードでのプーマ・ラリー1・ハイブリッドでの2シーズン目での挑戦やプライベーターとしてトヨタGRヤリス・ラリー1・ハイブリッドでスポット参戦することの資金調達を断念した。
現在26歳のグリーンスミスは2023年、WRC2部門の最強豪チームでシュコダからの技術サポートも受けている、トルコ人がオーナーを務めるドイツを拠点とするトクスポーツ加入。今季最初の参戦では、この環境を最大限に活かして、コ・ドライバーのヨナス・アンダーソンとともに快勝を収めた。
シュコダの新型マシン、ファビアRSラリー2で参戦したグリーンスミスは、WRCメキシコ前の準備としてはポルトガルのラリーに1度参戦しただけだったが、このイベントは雪に見舞われている。それでも、酷暑で高地のWRCメキシコ戦では、このマシンでの経験不足を感じさせなかった。
「マシンに慣れる時間はあまりなかったが、一年の滑り出しとして完璧」と語るグリーンスミスは、WRCの次戦クロアチアラリー(ターマック、4月20〜23日)のウオームアップ参戦として、3月31日〜4月2日に開催されるクロアチアラリー選手権開幕戦ラリーカルロバックへの参戦を予定している。
(Graham Lister)