ラリー1マシンでの初ラリーとなった昨年のWRCモンテカルロで鮮烈な勝利を飾ったセバスチャン・ローブ。しかし、今年は近いうちにWRCに登場する機会はなさそうだ。
WRC9連覇王者のローブは、現在49歳。先週のアゾレスラリーでは、シュコダ・ファビアRSラリー2での初ラリーにもかかわらず、12SS中6SSを制して優勝を飾った。アゾレスの参戦は、ERCカレンダー復帰を目指す主催者が資金を出してゲストドライバーとして招待したもの。ローブは同イベントに参戦するのも初めてだった。
「いいラリーだと聞いていたし、条件も良かったので彼女(コ・ドライバーのローレン・ゴディ)と新しいラリーやアゾレス諸島を体験するいい機会だと思って、OKしたんだ」とローブ。
「水曜日のテストで初めてマシンに乗ったが、フィーリングは良かったし、動きが機敏で運転しやすくプッシュするのが本当に楽しいマシンだった。勝てて良かったし、ステージも素晴らしかった。天気にも恵まれたしね。心底楽しんだよ」
ローブは、アゾレスラリーの名ステージ、セテ・シダデスを走る機会を得たことも喜んでいたようだ。セテ・シダデスは火口湖の沿岸を走行するセクションが有名で、世界で最も壮大なステージのひとつに数えられている。
「ラリー中に風景を見られて良かった。レッキで写真を撮ろうと思っていたのだが霧が出ていたし、ペースノートに書かれていることも100%確信が持てなかった。クレストや高速コーナーが多く、終盤には難しい下りセクションがあって、すごく楽しかった」
「次の参戦予定は、世界ラリーレイド選手権(W2RC)の次戦メキシコだが、それ以外にほかにはプランはない」
ローブは、4月22〜28日にメキシコで開催されるW2RC第3戦ソノララリーに、プロドライブが製作したハンターで参戦する。
(Graham Lister)