WRCコミッション代表、モーリー・チャンドラーは、WRCの開催スケジュールにおけるローテーションシステムの有用性を主張し続けている。このシステムは2年前、マックス・モズレーがFIA会長就任時に再導入されたものだ。
今季もローテーションシステムは運用されており、アルゼンチン、アクロポリス、サルディニアが2010年のカレンダーから外されている。
先週行なわれたモータースポーツ評議会において、WRCのグローバルプロモーターであるノースワン・スポーツは、それまで提案されていたローテーションカレンダーに対する対策を十分に行なわず、ローテーション案は事後却下されるかたちとなっている。
これに対しチャンドラーは以下のように述べている。
「ノースワンスポーツがローテーションシステムを歓迎していないことは知っているが、なんらかの妥協点は見い出せるはずだ。昨年、1年間に7〜8、マックスで9イベントを行なうことで合意した。そして結局今年は8イベントをローテーションするという結論に至ったはずだ。
新しくWRCに加わったノルウェー、ヨルダンそしてアイルランドは隔年開催を受け入れてくれている。毎年ラリーの色合いが変わるので、観客はレースへの興味を失わずにすんでいるとも言えるのではないかな。
もちろん、ローテーションすることが一番の解決策だと固執するつもりはないし、ノースワン・スポーツとはこの件について話し合ってきており、彼らには彼らなりの経営ビジョンがあって、ローテーションを望んでいないということは十分理解している。しかしながらローテーションすることによって、新しい開催国が出現し、ラリーがバラエティ豊かになるのは確かだ」
モータースポーツ評議会において、事実上ローテーションシステムは否定された。しかし、チャンドラー、FIA会長のジャン・トッド、そしてノースワン・スポーツによってカレンダーについての議論は継続されている。4月16日にファックス投票が行なわれて、最終決定が出される予定だ。