クリス・ミークが、4月28〜29日に開催されたポルトガルラリー選手権第3戦ラリーテラアボボレイラ(グラベル)で優勝。5月11〜14日のWRC第5戦ラリーポルトガルでのWRC復帰に弾みをつけた。4月13日にテスト中のアクシデントで他界したクレイグ・ブリーンの活動を引き継ぐ形で、今季、ヒョンデ・ポルトガルからポルトガル選手権に参戦することになったミーク。WRCポルトガルは国内ラリー選手権併催となっているため、期せずして2019年のスペイン以来となるWRC参戦が決まった。
アボボレイラでは、ホセ・ペドロ・フォンテスが率いる名門ワークショップ、Sports&Youが運営するチーム・ヒョンデ・ポルトガルから、初めてヒョンデi20Nラリー2で参戦したミーク。オーラ・フローネをコ・ドライバーに迎え、開幕SSから首位に立つと、9SS中7SSでベストタイムをマーク。マルコ・ブラシア(シュコダ・ファビアR5)に15.5秒差をつけて優勝を飾った。
ヒョンデ・ポルトガルのボス、セルジオ・リベイロは「本当に難しい決断だったが、クレイグのためにも前に進むべきだと感じた。彼がこの選手権に注いでくれたラリーに対するた情熱、喜び、素晴らしいエネルギーは続くはずだし、いつでも思い出されるもの。この気持ちと、我々の決断を支持してくださったクレイグのご遺族との話し合いの上で、クリスをむかえた」と経緯を語った。
「自分たちにとって、これが自分たちをあっという間に魅了したクレイグを偲ぶための最善の方法だった」
WRCポルトガルではWRC2にもノミネートするミークだが、以降、WRCレベルの参戦は予定されていない模様。ポルトガル選手権ではWRCポルトガルの後、ターマック4戦に参戦する。ラリービーニョ・デ・マデイラには、ミークはインターコンチネンタル・ラリーチャレンジ(IRC)として開催された2010年に参戦しているが、2番手走行中の最終ステージでオイル漏れに見舞われている。
(Graham Lister)