ERC第3戦ラリーポーランド(グラベル)で国際格式イベントの実戦デビューを飾ったルノー初のラリー3マシン、クリオ・ラリー3。このイベントでステアリングを握ったアルゼンチンのパウロ・ソリアは、そのポテンシャルをしっかり感じたようだ。
2022年にクリオ・ラリー5のワンメイクシリーズ、クリオ・トロフィーbyトクスポーツWRTでタイトルを獲得した特典として参戦したソリア。このポーランドではMRFタイヤを履いて走行したが、SS7で転倒しラリーはリタイアとなった。スタート前のテストも限定的となっていたが、クリオ初の4WDラリーマシンには文句なしの賞賛を送った。
「とても効率的で、すごく直感的」と語る28歳のソリアは今回、スペインのアクセル・コロナドと組んでの参戦。
「すごくパワーがあってコントロールができて、最高。クリオ・ラリー5にもクリオ・ラリー4にも乗ったことがあるが、すごく進化を感じるし、マシンが自分をプッシュしてくれている感じ。すごくパフォーマンスの出るマシンになると心から思う」
ERC3部門で好リザルトを目指しSS2の時点で部門2番手につけていたソリアだったが、SS3で右リヤタイヤにダメージを負い、ステージ上でタイヤ交換を余儀なくされたことで優勝争いからは脱落した。
「スタートから数kmのところで発生して、止まってタイヤを交換しなくてはならなかった。すごく高速のステージだったし、ルノーにいいフィードバックをするためにどのラリーでもマシンをいい状態にしておきたかったから、そのまま残りの距離を走り切るのはいい考えではないと思ったからね。でも、その後はペースを上げることができたので、満足。自分にとって、本当に素晴らしい機会になったよ」
「マシンの動きはよかったが、MRFタイヤで走るのは初めてだったし、ルノーにとってもMRFタイヤでの参戦は初めてだった。でも、ステージごとに学ぶことがあった。残念ながら、SS7のフィニッシュラインでイン側を引っかけてしまい、左フロントのステアリングアームを破損させてしまった。でも、この瞬間を体験できたことを、うれしく思う」
ソリアはこれまでラリーポーランドに3種類のクリオで参戦しており、初めて参戦した2021年はクリオ・ラリー5、昨年はクリオ・ラリー4をドライブしている。