全日本ラリー選手権第5戦ラリー丹後(京都府、ターマック)の開幕を6月10日(土)に控えた9日(金)、ラリー拠点となる京丹後市の市立峰山中学校で、京都トヨタが主催してTGRラリーチームとGRガレージ京都伏見による特別授業が行われた。この日は、GRガレージ京都伏見の長島英紀氏が司会進行を務め、TGRラリーチームのチーフメカニックを務める丸田智氏が先生役となり、4月に中学生になったばかりの1年生約80人を前にクルマの楽しさ、ラリーの楽しさを伝える授業を行った。自身もラリードライバーでもある長島氏は、クルマに関わる仕事というテーマに沿って、今週、ラリーの全日本大会が開催される京丹後市にクルマの部品を作る会社が10社もあることを紹介。丸田氏は、「モータースポーツで働く人」の代表として、ラリーの競技を紹介した。
生徒に質問を投げかけながら進められたこの授業。「コ・ドライバーは何をしている?」という質問には、「しっかり運転をしているかを確認」、「サブブレーキとして運転をサポート」など、生徒から素朴な回答が寄せられた。解説として、ペースノート走行のインカー映像に、実際のペースノートを表示しながら、ステージ走行中にラリー車内で行われている作業が紹介された。また、トヨタがラリーに参戦する意義として、「もっといいクルマづくりのために“人”、“クルマ”を鍛えるため」であることも紹介。人生の先輩として丸田氏は「考えるだけでなく1度、行動を起こすことが大切。その経験が次の経験につながる。そうして自分もいま、チーフメカニックをさせてもらっているので、ぜひリアルな体験をしてください」と新しい生活が始まったばかりの生徒たちにエールを送った。
その後、校庭に展示されたラリーカーを見学。展示されたのは、ヤリスWRCや全日本ラリー参戦に使用するGRヤリス、京都トヨタのカラーリングを施したTGRラリーチャレンジなどの参戦するトヨタ・アクア、トヨタ86(車椅子ドライバーのためのユニバーサル仕様)。今回のラリー丹後でスイーパーを担当するランドクルーザーGR SPORTの5台。生徒たちは、ラリー車両の中をのぞいたり、シートに座ったりするなどして、さっそく「リアルな体験」を実行した。