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WRCサファリ:金曜日を終えてトヨタ勢がトップ3独占体制

©Toyota Gazoo Racing WRT

WRC第7戦サファリ・ラリーケニアは6月23日(金)、首都ナイロビの北部にあるナイバシャ周辺に設定された6SSを走行。TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/バンサン・ランデが総合首位に立ったほか、この日スタート順トップのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネンが2番手、エルフィン・エバンス/スコット・マーティンも3番手で続き、トヨタ勢がトップ3を独占している。4台目のトヨタGRヤリス・ラリー1ハイブリッドで参戦する勝田貴元/アーロン・ジョンストンは、マシンにダメージを負いながらも総合5番手でこの日を終えている。

(以下、チームリリース)


WRC 第7戦 サファリ・ラリー・ケニア デイ2
4本のベストタイムを記録したオジエが首位に
ロバンペラが総合2位に、エバンスが総合3位につける

Toyota Gazoo Racing WRT

6月23日(金)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第7戦「サファリ・ラリー・ケニア」の競技2日目デイ2が、ケニアのナイバシャを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)が首位に立ち、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合2位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合3位につけました。また、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、総合5位につけています。

前日の木曜日にナイロビでスタートしたサファリ・ラリーは、金曜日からケニアの大地、サバンナでの本格的な戦いがスタート。サービスパークが置かれるナイバシャ湖の周辺で3本のグラベル(未舗装路)ステージを各2回走行し、その合計距離は125.82kmでした。ナイバシャ湖の周辺は一日を通して雲が多く、気温もあまり上がりませんでした。しかし、心配されていた雨は降らず概ねドライ路面での戦いになりました。

前日デイ1のスーパーSSで2番手タイムを刻み総合2位につけたオジエは、デイ2最初のSS2「ロルディア」で、2番手タイムのロバンペラに7.5秒差をつける圧巻のベストタイムを記録し、首位に立ちました。ロバンペラは、不利な先頭スタートだったにも関わらず2番手タイムにより総合2位に順位を上げましたが、オジエは続くSS3「ジオサーマル」でセカンドベストタイムを刻み、ロバンペラに対するリードを11.9秒に拡大。しかし、午前中最後のSS4「ケドング」ではオジエがハイブリッドブーストを得られずにタイムロス。一方、ロバンペラはベストタイムを記録し、首位オジエとの差を一気に2.5秒まで縮めました。

午後のステージでは他のドライバーがスペアタイヤを2本搭載したのに対し、オジエは軽量化をはかるため1本のみ搭載。午後の3本のステージ全てでベストタイムを記録し、総合2位ロバンペラに対するリードを22.8秒に拡げてデイ2を締めくくりました。また、堅実な走りを続けたエバンスはロバンペラと20.7秒差の総合3位に。総合4位のエサペッカ・ラッピ(ヒョンデ)に対して10.5秒差をつけ、TGR-WRTはトップ3体制を築きました。

Toyota Gazoo Racing WRT

なお、勝田は荒れた路面のステージで奮闘。クルマにいくつかダメージを負いながらも一日を走りきり、ラッピと25.4秒差の総合5位で一日を終えました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
我々の選手とクルマが今日一日を乗り切ってくれて、とても満足しています。彼らのパフォーマンスは高く、トラブルにもそれほど遭遇しませんでした。また、クルマも全車がいい走りをしました。このようなハードなイベントでは忍耐が重要です。あちらこちらで数秒をロスしたとしても、おそらくそれによって結果が決まるわけではないので、あまり心配する必要はありません。セブは午後のステージにスペアタイヤを1本しか搭載しないという決断を下し、路面に気をつけて走ることさえできれば、報われる可能性があることを示しました。フルデイの初日は終わりましたが、明日のステージはより荒れていて石も多くあるので、誰にとってもタフな一日になるでしょう。通常ならば、明日はより多くのドラマが起きると予想されますが、今日のようなクリーンな一日となり、乗り切れることを願っています。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)
とても満足できる一日でした。ループの3本のステージのうち最初のステージは、路面にルーズグラベルが多く、それを掃き飛ばして走らなければならず一番苦労しました。続く2本目のステージはよりハイスピードで、ハードにプッシュできると感じました。そして、午前中最後のステージではクレバーなドライビングができたと思いますし、とてもいいタイムを出すことができました。午後の再走ステージでは、最初のステージで思った以上にタイムをロスしてしまいました。路面が乾いてきて滑りやすくなり、セットアップがうまく合いませんでした。その後はいいペースを保つように努め、それほどタイムをロスしないで済みました。もちろん、もう少しトップに近づきたいですが、明日はまだ長い一日ですし、路面は今日よりもさらに荒れていると思うので、トラブルに巻き込まれないように走りたいと思います。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)
私たちにとってはまあまあ安定した一日で、問題なく乗り切ることができました。もちろん、もう少し速く走ることができた方が良かったですし、今思えば、路面のコンディションがそれほど荒れていなかった午前中なら、もう少しリスクを冒せたかもしれません。しかし、前に走ったクルマによって掘り出された岩が多くあり、スピードと安定性のバランスを取るのがとても困難でした。午後は全体的に良かったですが、長いケドングのステージは大きな穴や石が多く、どの程度ハードに攻めるべきか判断が難しかったです。まだ先は長いですし、明日はきっとタフな一日になると思うので、どうなるか様子を見たいと思います。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)
とてもいい、完璧に近い一日でした。非常にいいペースで走れましたし、首位に立つことができてハッピーです。今朝は最初の2本のステージでプッシュしましたが、楽しんで走ることができました。3本目は、砂の中から岩がたくさん出てきて、いつも少し恐怖を感じるステージです。そして、数キロ走った走ったところでハイブリッドブーストを失い、パフォーマンスに影響が出てしまいました。午後は、スペアタイヤ1本で走ることが可能だと感じ、クリーンでスムーズなドライビングをすれば、軽量であるアドバンテージを生かして速く走れると思いました。そして実際、それが功を奏したのでとてもハッピーです。ケニアで大きなタイムロスをすることなく金曜日を乗り切ったのは初めてだったので、非常に難しいステージが待ち受ける明日もこの調子で走り切りたいと思います。

サファリ・ラリー・ケニア デイ2の結果
1 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) 1h14m38.7s
2 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +22.8s
3 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +43.5s
4 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +54.0s
5 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m19.4s
6 ダニ・ソルド/カンディド・カレーラ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +1m28.4s
7 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (フォードPUMA Rally1 HYBRID) 3m03.3s
8 ピエール=ルイ・ルーベ/ニコラ・ジルソー (フォード PUMA Rally1 HYBRID) +7m04.9s
9 グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ロカ (フォード フィエスタ Mk2 Rally2) +8m50.7s
10 カイエタン・カイエタノビッチ/マチェイ・シュチェパニャク (シュコダ Fabia Rally2 evo) +9m17.1s
(現地時間6月23日17時00分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

明日のステージ情報
競技3日目となる6月24日(土)のデイ3は、サービスパークの北側に位置するエレメンタイタ湖の周辺で「ソイサンブ」、「エレメンタイタ」、今大会最長となる31.04kmの「スリーピングウォーリアー」という3本のステージを、日中のサービスを挟んで各2回走行します。6本のステージの合計距離は150.88kmと4日間で最長、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は405.74kmとなります。

Toyota Gazoo Racing WRT



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