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WRCエストニア:ピレリが供給するスコーピオン、第一選択肢は今季初めてソフトグラベルのSA

©PIRELLI

WRC単独タイヤサプライヤーのピレリは、今週開催されるWRC第8戦ラリーエストニアに、今季初めてソフトグラベルタイヤを第一選択肢として供給する。

アフリカ大陸での戦いを終えたWRCは再び舞台をヨーロッパに移し、ここから、バルト海の両岸に位置する2国でシリーズ屈指の高速グラベル2戦を迎える。まず今週のエストニアは今季5度目、ジュニアWRCにとっては4度目のグラベルラリーとなるが、ドライビングのアプローチやタイヤマネージメントにおいて不注意は許されないイベントだ。

エストニアの特徴
・リエゾンも含め、狭い直線区間が多い
・路面の滑りやすさとフィンランドよりも低いグリップ、半径の広いカーブが多い
・フィンランドほどではないが、タイヤとマシンに厳しい中距離ジャンプを強いる数々のクレスト

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テレンツィオ・テストーニ(ピレリ・ラリーアクティビティマネージャー)
「エストニアの落とし穴については、WRCのドライバー陣は十分承知しており対処の仕方も心得ている。それでも、このような高速で滑りやすい路面では、常に細心の注意を払わなければならない。我々のソフトコンパウンドのスコーピオンは、これまでの大会でもドライバーたちの絶対的な味方であることが証明されている。昨年は、クルーたちはすべてのステージをスペア1本で走っており、抵抗に加えてグリップを確保し、作動範囲が非常に広いため、どんな路面でもトラクションとブレーキング性能を保証することを示した」

トップカテゴリーのために開発されたピレリのグラベルタイヤ、スコーピオンKX WRCはラリー1マシンを対象に、2種類のコンパウンドが用意される。いずれも2022年に改良され、構造の強化とデザインの最適化が行われた。エストニアの路面はスリッパリーなため、ソフトコンパウンドのスコーピオンSAが第一選択肢となるのは必然。ハードコンパウンドのHAは、最も摩耗しやすい表面に対する耐性が高く、耐久性に優れておりオプションの選択肢となる。規定では、第一選択肢のプライムタイヤとオプションタイヤの割り当てはそれぞれ24本と8本となり、シェイクダウン用に4本が追加される。

WRC2、WRC3部門のマシンに供給されるグラベルタイヤ、スコーピオンKもハードとソフトのコンパウンドが用意され、いずれもKXに採用された多くの特徴が流用されている。エストニアでは、ラリー2車両はK6B(ソフト)とK4B(ハード)、ラリー3マシンはK6A(ソフト)とK4A(ハード)を使用する。このカテゴリーの割り当てはプライムが22本、オプションが8本。さらにシェイクダウン用に1セットが追加される。

ピレリは、ジュニアWRCにもタイヤを単独供給しており、スコーピオンK6(ソフト)22本、スコーピオンK4(ハード)6本が割り当てられる。

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