FIA世界ラリークロス選手権は今週末、第4戦が英国リッデンヒルで予定されていたが、7月21日金曜日にスペシャルONEレーシングのサービスエリアから出火。原因を調査するため、22日に予定されていたレースは行われないことになった。
火災は午前8時45分前に発生し、消防隊員は懸命の消火活動で鎮火に努めた。残念ながら、スペシャルONEレーシングのエリアは、2台のランチア・デルタEvo RX1eを含めて全焼した。この火災による負傷者はなく、ほかの車両も影響は受けていない。
この日は、サーキットでの走行は予定されていなかったことから、会場は一般には公開されていなかった。また、併催のFIA RX2e選手権、英国ラリークロス選手権 5 ネイションズトロフィーはこの事故の影響は受けず、予定どおりに競技が行われる。世界RXの日曜日の競技については、土曜日に判断が下される。
英国リッデンヒルは、ラリークロス発祥の地として知られている名門サーキット。この週末は6年ぶり、フル電動化となってからは初めて世界RXラウンドの開催を控えていた。スペシャルONEレーシングは今季、ランチア・デルタEvo RX1eを選手権に投入しており、ドライバーにはセバスチャン・ローブとゲラン・シシェリをエントリーしていた。
チームオーナーでもあるゲラン・シシェリはこの事故を受けて、SNSに次のようにコメントを投稿している。
「今朝、セバスチャン・ローブと私が世界ラリークロス選手権でドライブするレースカーが火に包まれた。何カ月もこのプログラムに愛とエネルギーを注いできたチーム全体にとって、このマシンが煙に巻かれるのを見るのはとりわけ痛切な瞬間だった。物的な損失はもとより、絶大なプロフェッショナリズムによって、スタッフ側に負傷者が出なかったことを忘れてはならないと、声を大にして伝えたい。この一件に関して、最初から最後まで、公正かつ勇気をもって行動したスペシャルONEレーシングのメンバーひとりひとりに、称賛と誇りを示したい」