路上に煌めいた宝石のごときラリーカー
世界選手権の創設前から様々なラリーで活躍し、WRCのマニュファクチャラーズチャンピオンとして一番最初に名を刻んだマシン、アルピーヌ・ルノー A110。
なんと言ってもマシンの特徴はその軽さで、パワー限界がある時代のWRCにおいて最も強い武器となった。参戦年数も長く、絶え間ない開発もあり排気量も含め多くのバリエーションのA110が参戦し歴史を彩ってきた。小粋なフランス車が歩んできた道を一緒に振り返ろう。
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[PLAYBACK the Rally Scene 1966-1976]“A”を追って
WRCが創設される以前から、その小柄なクーペはヨーロッパのラリーを中心にスピードを見せてきた。
ランチア・ストラトスという破壊的なライバルが登場し、後継車と言えるA310が登場してもなお、A110は最前線で走り続けた。
50年の時を超えて
麗しのフレンチスポーツ
ラリーカー向きでないとさえ思える華奢なボディラインながら、ツール・ド・コルスはもとよりアクロポリスやモロッコなど場所を選ばぬ活躍を見せてきたA110。WRC制定後、最初のラリーモンテカルロを制した車両は、細部に手を入れられ、再び輝きを取り戻している。
[Interview with Key Person]ジャック・シェニス
常勝チームには必ずカリスマ的なリーダーがいる 。アルピーヌの場合は、“パパ”と呼ばれたこの男、ジャック・シェニス 。まだワークスドライバーという概念が希薄だった時代 、個性豊かな“三銃士”たちをまとめあげて、見事にWRC初代王座の栄光を勝ち獲った傑物である。
インタビュー:ジャン-ピエール・ニコラ
ハタチのワークスドライバー
ルノーのワークスドライバーを務めていた父の影響でキャリアをスタートしたニコラ 。19歳で初ラリーを経験した彼は、すぐにルノーからその才能を認められる 。まだ経験が重視されていた60年代後半、若き日の彼はルノーやアルピーヌを駆り 、世界中のラリーを舞台に抜群のスピードを披露、勝利を積み重ねていく。今回、息子の急逝という深い悲しみのなか、ルノーやアルピーヌで過ごした日々を振り返ってくれた。
Technical History
引き継がれ進化したアルプス俊足のDNA
4CVを駆り活躍したジャン・レデレがさらなる戦闘力アップを目指し 、軽さをキーワードに生み出されたアルピーヌのクルマたち。3代目となるA110はルノー本体からの大きなバックアップを受け、初代WRCタイトルをはじめ数多くの勝利を得た名車となった。
ジャン‐リュック・テリエ、その栄光と挫折
誰よりも熱く、そして狡猾
ジャン‐リュック・テリエが手にした栄光の数々。しかし、それは彼の才能のごくごく一部でしかない。人間的な面については、その結果からは知るよしもないだろう。ラリー史上、最も偉大なドライバーのひとりは、その複雑な人間性にこそ、愛すべき理由があった。
Erik Comas × A110
F1パイロットが愛した、“ラ・ベルリネット”
F1ドライバーにまで上りつめ、日本のGTも戦ったエリック・コマス。彼が幼少期から憧れ続けてきたのがラリーとアルピーヌA110だった。夢のマシンを手に入れた彼は、いつしかヒストリックラリーを戦い、A110でのビジネスを立ち上げ、ストラトスにも乗り換える。そして、ついにヨーロッパ・ヒストリックチャンピオンの座も手にした。
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