WRCラリーフィンランド、土曜日終了後の各ドライバーからのコメント(抜粋)。この日を通して、トヨタの勝田貴元と激しい3位攻防戦を展開したヒョンデのテーム・スニネンは、ラリー1マシンでの2回目の参戦で迎えた母国ラウンドでのポディウムフィニッシュをかけて、3番手の勝田を6.4秒差で追いかける最終日への強い意欲を見せた。
(カッコ内は順位の前日比)
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタGRヤリス・ラリー1ハイブリッド
■エルフィン・エバンス/総合首位(=)
「今日はフィーリングが良く、マシンの動きも良かった。プッシュする自信があったし、必要な時はクリーンなドライビングに集中することができた。特に最後のステージなどコンディションが難しい時もあったが、すべてコントロールできていたようだし、今日を終えてこの順位につけているのはもちろんうれしい。今日は世界で最高とも言えるようなステージがあって、このコンディションの中で思うような走りをしてくれるマシンに仕上がっていることは素晴らしいし、2021年のフィーリングを思い起こさせるよ。でも、明日もまだかなり距離が残っているし、この順位でマシンを持ち帰るために必要なことに集中する」
■勝田貴元/総合3番手(=)
「午前は、まだかなり雨が降っていてトリッキーでした。最初のステージはグリップの判断に苦戦し、2本目はよりいいドライビングに努めましたが、小さなミスでかなりのタイムロスになってしまいました。その後は挽回に努めましたが、タイム差がすごく小さかったので、どのステージでもコンマ数秒しか取り戻せませんでした。でも、最後のステージはコンディションが難しくなると分かっていたので、できる限りプッシュしようと決めました。もちろんリスクはありましたが、ここで差をつけられれば明日の走行順が良くなると思いましたし、幸い、それを果たすことができました。明日もビッグチャレンジになりますが、ベストを尽くします」
■ヤリ‐マティ・ラトバラ/総合5番手(=)
*マニュファクチャラーズ選手権ノミネート外
「今日も楽しく走れた。ヤムサのような広くて高速でリズミカルで、いつもたくさんの人が集まってくれるようなステージを走るのはいいものだし、雰囲気もすごく良かった。雨がたくさん降ってコンディションは少しチャレンジングだったが、それでもほとんどは楽しめた。今日、最後のステージはサファリのような感じで、大きな轍に水がたまっていて、フロントガラスが泥だらけになった。でも、ステージであんなにたくさんの人たちが応援してくれて“いい走りだよ”と言ってくれるのは最高。みんなが力を与えてくれるのは素晴らしい気分だし、明日のフィニッシュまでこの流れを続けたい」
[ヒョンデ・モータースポーツ]
ヒョンデi20Nラリー1ハイブリッド
■ティエリー・ヌービル/総合2番手(=)
「期待していたような一日にはならなかったが、それでも良かった。午前は速さがあったが、午後はもっとトリッキーになった。天気がチャレンジングで、マシンを道に留めるのが難しかった。ハードにプッシュしようとしたが、結果的にすごく速かったエルフィンの後ろの2番手に留まるしかなかった。それでも、満足だ。フィンランドでこの順位は予想していなかったからね。いい仕事ができたし、マシンの動きも良かった。選手権争いはここまで苦労してきたが、望みは消えてはいないので、今回、どれだけ多くポイントを獲れるかだ」
■テーム・スニネン/総合4番手(=)
「最後のステージまではいい一日だった。基本的に、一日を通してタカモトに追いつくことができたし、その後にパスしたり、いい戦いができていたが、最後のステージでタイムをロスしてしまった。轍に水がたまっていたので、速さの調整やマディな場所でのグリップレベルの判断が難しかった。こういった部分は、自分の弱点だ。このマシンでの参戦はまだ2回目だから、それでポディウムに上がれたら最高だが、トリッキーで長い一日が待っている。それでも、チャンスは大きいので、攻めるしかない」
[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1
■ピエール-ルイ・ルーベ/総合47番手(↑)
「最後のステージは、どの轍も水が溜まっていて、自分がどうドライブしようかということはできず、とにかく走り切るだけだった。でも、自分は昨年のフィンランドから大きく向上している。ポジティブなところはたくさんあるが、もっと細かい点でどのようにセッティングするかなど、学ぶべきことはまだたくさんある。とても独特なイベントだからね」