9月8日に開幕した全日本ラリー選手権第7戦ラリー北海道(グラベル)に、ドライバーとして登場したトヨタ・ガズーレーシングWRT代表のヤリ‐マティ・ラトバラ。WRC開催時代に何度も訪れた地について「また北海道に戻ってこられて、うれしいよ。楽しい経験もたくさんしたからね。ステージのキャラクターは、実はフィンランドやウェールズやニュージーランドにも少し似ているところがあって、それらのラリーを組み合わせた感じだね」と喜びを語った。
今回はトヨタGRヤリスJP4-ラリー2でJN-1クラスにエントリー。同じマシンをドライブするチームメイトの勝田範彦、選手権リーダーで自身と同じくフィンランド出身のヘイキ・コバライネン(シュコダ・ファビアR5)、この北海道から新型スバルWRX S4を投入する新井敏弘らと戦うことになる。
「ノリさん(勝田)は何度も全日本チャンピオンになっているし、スピードもあるし、彼と戦えるのは楽しみだ。ヘイキ・コバライネンもチャンピオンになっているし、僕が彼らとどれくらいのタイム差で走れるのか、比べるのも楽しみだね」とラトバラ。GRヤリスJP4-ラリー2での実戦は今回が初めてとなる。
「ラリー2は、今年の2月にテストして、その後は英国で行われたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでもステアリングを握った。ついに実戦でドライブできる機会を得た。とても楽にドライブできるマシンになっている実感がある。乗りやすいクルマというのは、多くのカスタマーにとって非常に重要だ。開発段階において、エンジンやサスペンションが大きく進化した実感がある。現時点で、すごくいいフィーリングだね。これからホモロゲーション取得に向けて、さらに調整や改良が施されることになると思う」
この週末はWRC第10戦アクロポリス・ラリーも開催されるが、開催地が台風に見舞われた影響で混乱も見られているようだ。WRCチームの代表職は、今回はカイ・リンドストロームが務めている。
「アクロポリスは、暑い天気が続いていたけど、ラリーウイークに入ってからは大雨に見舞われシェイクダウンがキャンセルになったり、一部のSSが短縮もされた。チームとはもちろん連絡を取っていて、とにかく忍耐強く戦うようにアドバイスを与えた。ギリシャは賢く走ることが重要だ。クルマのコンディションを注意深く見守ることが重要なんだ」