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TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、9月28日（木）〜10月1日（日）にかけてチリ中部のビオビオ州コンセプシオンを拠点に開催される2023年WRC第11戦ラリーチリ・ビオビオ（グラベル）に、カッレ・ロバンペラ／ヨンネ・ハルットゥネン、エルフィン・エバンス／スコット・マーティン、勝田貴元／アーロン・ジョンストンの3クルーをトヨタGRヤリス・ラリー1ハイブリッドでエントリーした。勝田がマニュファクチャラーズ選手権ポイント対象ドライバーとしてノミネートされるのは今季5度目。今季残り3戦となるなか、トヨタはマニュファクチャラーズ選手権のほか、ロバンペラ／ハルットゥネンのドライバーズ、コ・ドライバーズのタイトルを確定させるチャンスが浮上している。
（以下、チームリリース）
WRC 第11戦 ラリー・チリ プレビュー
4年ぶりに開催される南米チリのグラベルラリーで
大会二連覇とタイトルの獲得を目指す
TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、9月28日（木）から10月1日（日）にかけて、南米のチリで開催される、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第11戦「ラリー・チリ・ビオビオ」に、カッレ・ロバンペラ／ヨンネ・ハルットゥネン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)、エルフィン・エバンス／スコット・マーティン組(33号車)、勝田貴元／アーロン・ジョンストン組(18号車)の、3台のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場。4年ぶりにチリで開催されるグラベル（未舗装路）ラリーで、今シーズン9回目の優勝とタイトルの獲得を目指します。
ラリー・チリは、2019年の5月に初めてWRCとして開催され、今年4年ぶりにWRCのカレンダーに復帰しました。ラリーの舞台となるのは南北に長いチリの中部に位置するビオビオ州。2019年大会と同じく、その州都であるコンセプシオンにサービスパークが置かれます。ラリー・チリのステージはグラベル（未舗装路）となり、その多くは流れるようなコーナーが続く森林地帯の中高速ステージです。しかし、それだけでなく非常にツイスティなセクションも多くあり、また4年前と構成が大きく異なっていたり、新たに設けられたステージもあるため、ドライバーたちにとっては大きなチャレンジになります。
前戦のアクロポリス・ラリー・ギリシャで今シーズン3勝目を飾ったロバンペラは、ドライバー選手権首位の座を守り、総合2位を獲得したドライバー選手権2位のエバンスに対するリードを33ポイントに拡大しました。今シーズン、残るイベントはチリを含めて3戦であることから、計算上ロバンペラは今回のチリで二年連続となるドライバーズタイトルを獲得する可能性もあります。一方、マニュファクチャラー選手権においてはTGR-WRTが91ポイント差で首位に立っており、このラリーで選手権2位のヒョンデとの差をさらに13ポイント拡げることができれば、3年連続となるマニュファクチャラーズタイトルを獲得することになります。また、ドライバー選手権3位のティエリー・ヌービル（ヒョンデ）に対する現在のポイントリードが保たれた場合、タイトルは少なくともTGR-WRTのドライバーが獲得することになります。
4年前のラリー・チリでは、当時TGR-WRTのドライバーだったオィット・タナック（現Mスポーツ・フォード）がヤリスWRCで勝利をおさめ、サポート選手権のWRC2Proではロバンペラが、WRC2では勝田が、それぞれR5車両（現在のRally2車両）で優勝しました。また、当時Mスポーツ・フォードのドライバーだったエバンスは、トップカテゴリーのWRカーをドライブし総合4位でフィニッシュしました。
2023年のラリー・チリは、まず9月28日（木）の午前中にシェイクダウンが行われ、ビオビオ県の首府「ロス・アンヘレス」で夕方7時から行われるセレモニアルスタートで開幕。競技は29日（金）の朝から始まり、サービスパークの南東エリアでデイ1として3本のステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走ります。このデイ1は1本目のステージのみ4年前と一部重なっていますが、進行方向は逆になります。一方、30日（土）のデイ2は前回とあまり変わらず、サービスパークの南側で3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。太平洋を見下ろす風光明媚なステージを含むデイ2は、ステージの合計距離が154.00kmに達し、三日間で最長の一日となります。ラリー最終日となる10月1日（日）のデイ3は、サービスパークの東側で新たに設けられた2本のステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行。4本のステージの合計距離は54.12kmと短く、そのうち最終のSS16は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。全16本のステージの合計距離は320.98km。リエゾン（移動区間）も含めた総走行距離は1239.43kmとなります。
ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
前戦ギリシャでの素晴らしい結果により、全てのチャンピオンシップで好調を維持していますが、今季はまだ3戦残っています。タイトルを獲得し、最高の結果を出し続けるためには、まだまだやらなくてはならない重要な仕事があります。再びチリに戻るのは興味深いことですし、私は2019年の大会にこのチームから出走しましたが、ギリシャと比べるとはるかにスムーズで高速なグラベルイベントです。道はフィンランドやウェールズ、さらにはニュージーランドで見られるような特徴をいくつか組み合わせた感じです。非常にテクニカルなセクションもあり、高速で流れるような道もあれば、ひたすら曲がりくねった道もあるといったような具合です。きっといいイベントになると思いますし、3クルー全員でいい結果を出したいと思っています。
カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)
ギリシャは自分たちにとって良い結果となり、選手権争いでは再び有利になったように感じますが、ラリー・チリは大きなチャレンジになりそうなので、集中して臨む必要があります。このラリーに前回はRally2車両で参加し、いい戦いをすることができました。しかし、それから4年が経ちましたし、新しいステージも多く加わったので、きっと新しいラリーのように感じられるでしょうし、誰にとってもチャレンジングなイベントになると思います。ステージはいい道ですが、非常にトリッキーなコンディションになるかもしれず、グリップレベルが大きく変わることもあるでしょう。それでも楽しみですし、自分たちにとって良いラリーになることを願っています。
エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)
2019年に初めて出場したラリー・チリは素晴らしいイベントでしたが、非常にチャレンジングでもありました。ステージはウェールズを少し思い出させるところがありますが、今回のラリーは前回と開催時期が異なり、同じステージは数本しかありません。ほとんど新しいラリーのようなものですし、新たに多くのペースノート書き起こす必要があるため、難しいラリーウィークになるかもしれません。過去の知識はあまり活用できませんが、それでも楽しみです。今回も全力を尽くして臨みますし、シーズンの最後までそのような姿勢で戦い続けるつもりです。
勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)
4年ぶりに出場するチリは、自分たち全員にとって大きなチャレンジになると思います。2019年にWRC2カテゴリーで出場し、いい週末を過ごすことができたのは素敵な思い出です。ただし、トップカテゴリーのクルマで出場したことはないので、今回は自分にとって大きな挑戦です。ステージはかなり高速ですが、非常にトリッキーでもあり、新しいステージも多くあります。チームにとっても自分にとっても、非常に重要なラリーになるでしょう。そう簡単には行かないと思いますが、ベストを尽くし、いい週末にしたいと思っています。
