WRCラリーチリ、フィニッシュ後の各ドライバーからのコメント(抜粋)。Mスポーツ・フォードに復帰した今季、中盤は苦戦を強いられる場面が続いたオィット・タナック。不運に見舞われたライバルたちもいる中で、本領の安定した速さを存分に発揮したこの週末、シーズン2勝目に満足を見せた。
(カッコ内は順位の前日比)
[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1
■オィット・タナック/総合優勝(=)
パワーステージ順位:4位
「本当に長く感じた一週間だったが、ポジティブな結果が出たことは間違いなくうれしい。すべてが、ほぼ完璧な週末だった。自分たちが普段しなくてはならないこととは、何かまったく違うように思えた。純粋なパフォーマンスという部分はほとんどなく、マネージメントやどのようにループを走りこなすかということに焦点が置かれた、まったく違うタイプの試練だった。ポジティブな流れほど支えになるものはないので、チームにとって素晴らしい週末になったことは確かだ」
[ヒョンデ・モータースポーツ]
ヒョンデi20Nラリー1ハイブリッド
■ティエリー・ヌービル/総合2位(↑)
パワーステージ順位:3位
「自分たちにとってはタフな週末だった。残念ながら2台が戦列を去った。ふたりのことは本当に気の毒に思う。特にテーム(・スニネン)は、素晴らしいイベントになっていただけになおさらだ。このラリーがどれほど過酷になるかは分かっていたし、前戦のギリシャでも目の当たりにした。自分たちはこの週末、するべき仕事をしたし、トラブルを抱えながらもベストを尽くした。戦いを続けて順位を守り、2位に上がることができて高ポイントを獲得した。マニュファクチャラーズ選手権の勝負がついてしまったのは残念だが、2位でまたポディウムに上がれたことはよかったし、満足している」
■テーム・スニネン/SS15でラリーリタイア
「チームに心から感謝したい。素晴らしいラリーだったし、ティエリーとバトルができて良かったが、残念ながらすべての苦労は本当にささいなミスで終わってしまった。ほんの数cmだけラインよりもタイトになってしまい、切り株にヒットしてゲームオーバーとなってしまった。幸い、自分たちに怪我はない。この週末、ポディウムに上がることができず、チームのみんなに申し訳なく思う。数週間後のセントラルヨーロッパラリーでは、いい流れにできるようにしたい」
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタGRヤリス・ラリー1ハイブリッド
■エルフィン・エバンス/総合3位(↑)
パワーステージ順位:2位
「週末全体としては願っていたような形ではなかったかもしれないし、もっとポテンシャルはあったと思う。いい速さを出せていた時もあったが、今回は何か食い違っていた。でも、最終的にポディウムに上がれたことは、相応に満足していいと思う。朗報は、チームがマニュファクチャラーズタイトルを決めたこと。チームの一員として誇りに思うし、頑張ってきたみんなが報われたことは素晴らしい。ドライバーズ選手権では、今回もう少しカッレとの差を詰めておく必要があったと思うが、少なくともまだ戦いは続いている」
■カッレ・ロバンペラ/総合4位(↑)
パワーステージ順位:1位
「チームがマニュファクチャラーズタイトルを決めることに貢献できて、うれしい気分。このチリで2戦を残して確定できたのは素晴らしい成果だし、本当にいい気持ちだ。自分たちにとってはラクな週末ではなく、金曜日は走行順で不利になり、土曜日はベストの判断ができなかった。今日も、2ループ目になっても道に砂利が残り、かなりトリッキーだった。でも、タイヤをセーブしてパワーステージでハードにプッシュするという、いいプランを立てた。いいタイムにつながったし、速さを見せてポイントを獲得することもできた」
■勝田貴元/総合5位(↑)
パワーステージ順位:5位
「とても過酷な週末でしたが、マニュファクチャラーズタイトルを獲得したチームのみんなに、心からの祝福を伝えたいです。今シーズンを通して、たくさんの人々が素晴らしい仕事をしてくれました。このように強く速いマシンをドライブできて常に喜びを感じさせていただいたので、みんなにたくさん感謝しています。今回のチリのステージは、いい道でしたがすごく難しかったです。金曜日の午後はかなり手応えを感じていましたが、土曜日は摩耗の激しい路面にすごく苦戦しました。ラクではありませんでしたが、今後に向けて改善できるヒントを得られたので、いい経験になりました」