2009年にサトゥリア・ネオS2000というニューマシンをデビューさせたプロトンは、2010年のIRCシーズンのための準備を続けている。3人のドライバーの腕前をウェールズでテストした。
フィンランド人のアントン・アレンは2009年にアバルトワークスとしてグランデプントS2000をドライブ。マティ・ランタネンは2009年のWRCラリーフィンランドにミュンヒス・フォードからフォーカスRS WRCで出場し、セバスチャン・オジエをかわして、5位に入賞した。そしてWRC参戦経験も豊富で、2009年はIRCにスポット参戦したベルギー人のフランソワ・デュバル。この3人がプロトン・サトゥリア・ネオS2000をウェールズのスウィートランブでドライブした。
「3人はすばらしいドライバーだ。私たちにとても積極的で価値あるフィードバックをもたらしてくれたよ」とMEMチームのボスであるクリス・メローズ。「我々にとって最も収穫になったことのひとつは、世界選手権ラリーに相当する距離をこのテストでこなしたことだ。それも、そのために何の仕事もせずにね」
アレンはサトゥリア・ネオS2000に感激したと語っている。
「サトゥリア・ネオS2000は非常に安定していると感じたし、エンジンは低回転から高回転まで非常にトルクがあったよ」
2009年にIRCをアバルトワークスで走ったアレンだが、アバルトは現時点でIRCモンテカルロへのエントリーを表明していない。彼は、プロトンを来期のIRCでのオプションのひとつと見なしているようだ。
デュバルはこのテストの数日後、ベルギーの自宅で氷にスリップし骨折。回復の見込みはあるが、少なくとも8週間は安静にする必要があるという。
サトゥリア・ネオS2000は2009年WRC開幕戦アイルランドでデビュー。IRCとAPRCに参戦し熟成を重ねてきたが、IRC最終戦スコットランドではアリスター・マクレーのドライブで3番手でフィニッシュしている(トップフィニッシュのクリス・ミークの失格により最終リザルトは2位)。