WRC第11戦ラリーチリ・ビオビオ(グラベル)、WRC3は2台のみのエントリーとなったが、タイトル争いのチャンスを残していたディエゴ・ドミニゲス(フォード・フィエスタ・ラリー3)が、最終日にリタイア。エドアルド・カストロ(フィエスタ・ラリー3)が優勝となった。この結果、チリをスキップしたルーペ・コルホネンのタイトルが確定した。
ノミネートした5戦中、ベスト4戦のポイント合計で争われるWRC3。ドミニゲスはこのチリが今季5戦目の参戦となっていた。選手権リーダーのコルホネンは、今季参戦した4戦中4勝をマークしており、タイトルチャンスを残すためにはドミニゲスはチリでの優勝が不可欠となっていた。
この大会で唯一の部門ライバルとなったカストロに3分11秒8の大差を築いて最終日を迎えたドミニゲスだったが、この日最初のSS13のフライングフィニッシュで右フロントの足まわりを破損。リエゾン途中にマシンを止めて、メカニックの知識を持つ周囲のファンからアドバイスを受けながら修復に挑みステージに向かったが、時間切れでリタイアとなった。ラリーは最終SSまで走り切ったカストロが優勝。コルホネンとコ・ドライバーのアンシ・ビーニッカ(フィエスタ・ラリー3)のタイトル獲得がここで確定した。
今季初めてWRC3に挑んだフィンランドの若手・コルホネンは、シーズンを通して圧倒的な強さを発揮し、スウェーデン、ポルトガル、サルディニア、エストニアと参戦した全ラリーで部門優勝。文句なしでタイトルを決めた。
今季はジュニアWRC部門でシリーズ2位に入ったパラグアイの若手・ドミニゲスもメキシコ、ケニア、アクロポリスで優勝をマークしていたが、スウェーデンでは4位に終わっていた。
コルホネンはすでにWRC2へのステップアップを表明しており、第12戦セントラル・ヨーロッパラリー(ターマック)には、WRC2参戦に挑む。
WRCチリ WRC3部門最終結果
1 E.カストロ(フォード・フィエスタ・ラリー3) 3:36:41.7