トーヨータイヤは、ランドクルーザー・トヨタオートボデーにピックアップトラック/SUV用タイヤ「OPEN COUNTRY M/T-R」を供給することを発表した。同社は2021年からチームのダカール参戦をサポートしており、今回は、チームが投入するランドクルーザー300 GR SPORT(ダカールラリー2024仕様)に適合するように「OPEN COUNTRY M/T-R」をアップデートしたという。
(以下、発表リリース)
トヨタ車体ラリーチーム11連覇への挑戦をサポート
ダカールラリー2024参戦車両へ「OPEN COUNTRY」を供給
TOYO TIRE株式会社(本社:兵庫県伊丹市、社長:清水隆史)は、トヨタ車体株式会社(本社:愛知県刈谷市、社長:松尾勝博)のラリーチーム(チームランドクルーザー・トヨタオートボデー、以下TLC)に当社製ピックアップトラック/SUV用タイヤ「OPEN COUNTRY M/T-R」を供給し、同チームのダカールラリー*1「11連覇*2」への挑戦をサポートしますのでお知らせいたします。
*1:2024年1月5日から1月19日までサウジアラビアを舞台に開催されるダカールラリー2024
*2:ダカールラリー市販車部門においてTLCが優勝した場合の奪取タイトル
1979年から開催されているダカールラリーは、世界でも過酷なオフロード耐久ラリー競技として知られています。寒冷な山岳地帯から灼熱の砂漠まで気象条件や路面状況がさまざまに変化する厳しい環境のなか、道なき道を緻密な運転と正確なコース取りで2週間かけて走り続けます。ルート上に設定された約5,000kmのスペシャルステージ(競技区間)計13ヵ所(プロローグステージ*3を含む)と、その間をつなぐリエゾンセクション(移動区間)の累積走行タイムを競います。
*3:スタート順を決めるために設けられたショートコース
トヨタ車体は極限環境下で車両を鍛える「もっといいランクル*4づくり」をめざしています。同社が開発・生産を担うランドクルーザーをダカールラリーへの参戦車両とし、TLCは本年のダカールラリー2023で市販車部門史上初となる10連覇を達成しました。
*4:トヨタ車体が開発・生産している4WDビークル「ランドクルーザー」の呼称
当社は2021年からTLCへのタイヤサポートを行ない、ともに培ってきたオフロードラリーにおける技術と経験を生かして「OPEN COUNTRY M/T-R」をダカールラリー参戦用としてチューニングしています。今回供給するタイヤは、悪路走破性を追求し、耐久性と耐摩耗性を向上させるとともに、新たなサステナブル素材の採用と配合率向上により、環境負荷の低減を図りました。本製品をTLCのランドクルーザー300 GR SPORT(ダカールラリー2024仕様)に供給し、TLCの11連覇への挑戦を引き続きサポートしてまいります。
■OPEN COUNTRY M/T-R(ダカールラリー2024用スペック)
本製品は、当社が開発したOPEN COUNTRY M/T-R(ダカールラリー2023用スペック)を、TLCがダカールラリー2024に投入する車両、ランドクルーザー300 GR SPORT(ダカールラリー2024仕様)に適合するようにアップデートし、耐久性向上、軽量化を図ったものです。岩場や砂漠などの荒れた路面における走破性能を追求するため、タイヤ構造の改良と浅溝化を行ない、剛性アップによる耐パンク性向上と軽量化による加速性能向上を実現しました。
また、「持続可能なモビリティライフの実現」をめざす当社の方針に沿って、本製品の重量全体のうち50%にサステナブル素材を使用しています。従来品と同じくバイオマス*5由来のブタジエンゴムとスチレンブタジエンゴム、リサイクル素材として再生ビードワイヤーを使用したほか、ダカールラリー2024用スペックでは新たに、籾殻灰シリカ、再生カーボンブラック、植物由来オイル、バイオ由来ポリエステル繊維を採用しています。
*5:植物等の再生可能な材料を由来とする
当社は、過酷な環境下で行なわれるオフロードレースへの参戦経験を、ピックアップトラック/SUV向けタイヤの製品開発にフィードバックして性能を磨いています。また、次世代モビリティ社会の実現に貢献するため、製品・材料の開発や技術の強化、製品・原材料リサイクル技術の構築、環境負荷物質の代替材料開発における研鑽に努めてまいります。