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【速報】全日本ラリー高山:勝田範彦との接戦を制したヘイキ・コバライネンが今季5勝目を獲得

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2023年シーズン全日本ラリー選手権第8戦「第50回M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2023」は、10月15日(日)に6カ所のスペシャルステージを走行し、トップカテゴリーのJN-1クラスは、ヘイキ・コバライネン/北川紗衣(シュコダ・ファビアR5)が、勝田範彦/木村裕介(トヨタ・GRヤリスJP4-ラリー2)に、8.6秒差をつけて勝利を飾った。33.9秒差の3位には福永修/齊田美早子(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo)が入っている。

ラリー2日目は高山市の北東部に広がる山間部のステージが舞台。「駄吉下り(6.24km)」、「大山線(5.11km)」、「無数河-アルコピア(6.08km)」の3SSをサービス挟んでループする6SS、34.86kmを走行する。予報どおり夜半から降り始めた雨により、コンディションはフルウエットに。各クルーは足まわりを雨用のセッティングに変更し、高山市位山交流広場のサービスパークを後にした。

ラリー初日を終えて、JN-1クラストップのコバライネンと勝田の差は5.2秒。3番手の福永は45.5秒差と大きく離れており、優勝争いはコバライネンと勝田に絞られたと言っていいだろう。オープニングのSS7、コバライネンはフルウエットの路面にタイヤが合わず、ウエットタイヤを履いてスタートした福永から9.5秒も遅れた4番手タイムに沈む。これで6.2秒差の2番手タイムで走行した勝田との差は、一気に1.9秒にまで縮まった。

SS8とSS9も福永が制し、午前中のセクションで3連続ベストタイム。比較的雨量が少なかったSS9、ステージ前半は快調に飛ばしていたコバライネンだったが、終盤の左ヘアピンで痛恨のスピン。コース復帰に手間取り、15秒以上をロスしてしまう。このステージは福永から11.8秒、2番手タイムの勝田から5.1秒も離された5番手タイム。これで勝田がコバライネンをかわし、4.1秒差をつけてトップの座に返り咲いた。ウエット路面で抜群のスピードを披露した福永は、首位勝田との差を28.0秒にまで縮めている。

「まだトップとは4秒差くらいだし、問題ない。勝つために、午後はフルアタックをするよ」と、コバライネンは諦めていない。
中間サービスの段階では一時晴れ間ものぞいており、路面コンディションは回復しつつある。総合2番手のコバライネンはSS10で勝田に2.5秒差をつけ、この日初のベストタイムをマーク。続くSS11でも勝田を4.2秒も上まわり、首位の座を奪回した。

ラリーの最後を締めくくるSS12は、スタート直前に雷雨を伴う激しい雨が降る。コバライネンはフルウエットのなか、ダウンヒルでポールにマシンをヒットさせながらも、勝田を6.0秒も突き放す圧巻のベストタイム。コバライネンは、終わってみれば2位の勝田に8.6秒差をつけて、シーズン5勝目を手にした。

2023年シーズンのターマックラリー全戦を制覇したコバライネンは「今回のラリーは初日に燃料系のトラブルに見舞われたり、今朝はタイヤチョイスを失敗したり、最終SSでポールにマシンをヒットさせたりと、本当に色々なことに見舞われたよ。タイトできびしいラリーだったけれど、勝てたことはうれしいし、ラリージャパンに向けても良い収穫になった。来シーズンもJRCでのプログラムを続けたいし、新しいマシンに乗れるといいね」と、満面の笑顔で振り返った。

コバライネンの前に敗れた勝田だったが「今日の午後はちょっと根性がなかったですね(笑)。ただ、丹後までは舗装路で苦労しましたが、ハイランドでは楽しいクルマに仕上がったと実感しました。これまでの違和感はずいぶん解消されたと思います」と、ターマックでの成果を語っている。

33.9秒差の3位は、ウエットとなった最終日に3度のベストタイムを記録した福永。2分04秒5差の4位に新井大輝/金岡基成(プジョー208ラリー4)、2分29秒1差の5位に新井敏弘/保井隆宏(スバルWRX S4)が続いた。JN-2クラスは奴田原文雄/東駿吾(トヨタGRヤリス)が、危なげなくシーズン6勝目。総合順位でも4位に入るスピードを披露した。2位には川名賢/前川冨哉(トヨタGRヤリス)が入っている。



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